ミュージックオブハート ★★☆☆☆

バイオリンの先生がどうやら奇跡みたいのを起こしてしまわれたらしい。
題材的には苦手なプチ奇跡もの。でもこれは現実に起こったことを元に話ができているらしいし、だとすれば一介の失業気味バイオリン先生が世界的なバイオリニストとかを集めてカーネギーホールでやっちまうというのはそれはそれですごいことだし、確かに奇跡的なことなのかもしれん。
しかし問題なのが、奇跡ものに付き物のオーバーリアクションが多分にアメリカナイズドされてるというか、そりゃもうアメリカ人がやりそうなリアクションなだけにそこのところが非常にしゃくに障るわけで、いい気がしないわけで、そうなると物語がどうでもよくなり、実際途中昼寝みたいなこともはさんだのにそれでも退屈であり、時間を持て余して結局雑誌を読みながら見てしまうという体たらく、やはり肌に合わない種類の映画を敢えて見てみようなんて考えるものじゃありません。
そしてクライマックスにかけてのあのアメリカ人が好きそうないい感じの成り行きのようなものがとっても嫌いな者にとっては、あまりいい気はしない。やはり私のような歪んでいる者が見てはだめです。昔「買ってはいけない」という本が少し話題になって、それがまた「『買ってはいけない』は買ってはいけない」とかいう本も登場してしまって、どうにもこうにも、アホかと、またこんなん買うヤツも相当なばかたれなのじゃなかろうかと思った時がありましたが、まさしくそれ。「見てはいけない」。
ただこういうアメリカンヒューマンドラマが、たとえばウーピーでウピウピしたいとか、そういうのが好きならそこそこ楽しめるのではなかろうか。私はきつかったです。

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