Software Design 1993年11月号

特集は「入門!PC UNIX [ハードウェア設定編]」。PC UNIXインストールに関わるハードウェアについての解説記事だ。特に第1章の「IBM−PCの基礎知識」は当時のハードウェアスペックを一覧できる貴重な資料になっている。当時はちょうどPentiumが発表された頃で、まだ主流は486の時代。拡張バスは汎用のISA, EISAのほか、486CPUのアーキテクチャに依存した高速バスのVL-Busが主流だった頃。PCIバスはちょうど仕様が固まってきた頃で、Pentium以降はこちらが主流になることは当時から見通されていたことのようだ。あとはストレージはIDEにSCSI、メモリモジュールは72pin SIMM(30pinが退場する頃)でまだDIMMではない、BIOSは今と変わらずAMI製が主流など。当たり前だけど、この後はパフォーマンス向上にあわせて規格がアップデートされてきたけれでも、基本的な構成は当時から変わらないことがわかる。

一般記事に「3次元グラフィックツールIRIS Inventor」という紹介記事。IRISということはSGIのマシン用のツールだ。これは記事そのものよりもOpenGLが紹介されていることに興味を持った。今度のmacOS MojaveやiOS 12からOpenGLが非推奨となる話なので、ちょっと反応してしまった。

連載記事ではこのところ「湾岸通信 NeXT View From Bay Area」の著者(元CannonのNeXT部門にいた社員で、その当時は独立していたようだ)がどんどんNeXTについて悲観的になっていっている。まあ実際その悲観は半分はあたったわけだが(NeXTは消滅)、もう半分は外れといえるかな(NeXTの主要コンポーネントはmacOS、iOSとして生き続けている)。

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