ユニバG物語 ☆☆☆☆☆

原料バナバ100%の健康茶「ユニバG」を探し求めフィリピンのジャングルをさまよう、大神源太の話。

昔のファイル倉庫として使っている80GBの裸ハードディスクを整理していると見つけたので鑑賞。厳密に言うと映画ではなく販促ビデオだが、なぜか「映画」のフォルダに入っていたので映画だと思って見た。

ただ平常心でこんなの見れたもんではないので、夏の暑さを利用し敢えてエアコン停止・室内気温35度前後、雨上がりの湿度が高い、環境的に非常に不愉快な、それこそ東南アジアのような環境で鑑賞した。よって脳は基本的に思考停止状態であり、あるいはこういう状況の方が、詐欺に引っかかる人の心理状態を再現できるかもという淡い期待もあった。

知っている人は知っているが、大神源太氏はかつて「ジー・オー・グループ」という、俺ももう詳しくは覚えていないし、wikipedia等で調べる気もないので、適当な記述かもしれないが、ようするにマルチ商法的な錬金術で多数の人を勧誘し、後に詐欺罪で立件された?人である。ボディービルダーのようなプロテイン筋肉ボディに黒いシースルーのタンクトップ+迷彩ズボンというユニフォームが一部好事家の関心を集め、当時はマスコミ含めて大いに盛り上がった。

本作は恐らくジー・オー・グループ絶頂期(ちょうど自転車が上手いこと回り始めた頃ぐらいか)に作られた作品であり、ただの販促ビデオとは思えないほど予算がかかっている。ヘリコプターによる空撮の冒頭シーン(BGMはロッキーのテーマをギリギリ著作権侵害してないようなアレンジ)から、ジャングルの密林をさまようドキドキハラハラの展開、最後にはB級アクションではドルフ・ラングレンと双璧をなすほどの超ハリウッドビッグスター、ジャン・クロード・ヴァンダム閣下まで登場し(大神源太の親友らしい)、当時の熱気と潤沢な資金力の裏付けが感じられた。

でこのビデオだけで判断した場合、「フィリピンの貧しい人々にユニバG製造という仕事を与え、さらにユニバGでたくさんの人の健康状態が改善される。俺の夢の一つが国際貢献!」とぶちまける大神源太のメッセージはよく伝わる。詐欺師は詐欺師でおそらく自己暗示にかかっているようなものなので、彼の詐欺師としてのカリスマ性は大したものだ。

うーーん、暑い。もうこれぐらいでいいか。とにかくよかった。おわり。

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