ブルー・ベルベット ★★★☆☆

お見舞いの帰りに人間の耳を見つけた(←この時点でやばい)男がえんやこらする話。
あんまり人間の耳は見つけることはないですよね。でもその点がこの映画ではというかデビッドリンチの場合ありきにしてしまうので、そりゃぐにゃあ~とはなってしまう。
そうこれ、たとえば耳みっけてガー叫んだりおーこわおーこわとか、俺様は一平和を好む市民でありたい、どっちかいえばあり続けたいみたいな姿勢は放棄して、望むべく異常な方向へ主人公が突き進んでしまうのであります。これはまことにおかしな事で、通常人間は耳を見つけた場合、まずスルーするという人、これが大体6割、次に素直に警察になんか言う人、これが3割、後1割は食べたり、自分用に取っておいたりするという予測できない行動パターンを醸し出すはずであるが、この主人公はまず3割の部分に属することで日常から異常に踏み込んでいくときの明確な境界がわかりにくいというナイスな演出がなされているようです。
とこのように、リンチの映画を見たら上記のようなぐにゃあとした文も書けてしまうわけですね。怖いですねー

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