孔雀 ★★★☆☆

アサノは、沖縄の竹富島で生まれた。目に入ってきたものを特別な言葉に置き換えてすべて記憶できる特異な能力を持つ彼の心は、いつしか記憶そのものにむしばまれ、疲れきっていた。そんなある日、ふと彼は海に向かって走り出す。見渡すかぎりの青い風景の中で彼は記憶の闇から開放される。行きついた場所は香港の裏町だった。記憶から一切開放された(ほとんど何も覚える気がない)ゲイのマスターが経営するバーに流れつくアサノ。孔雀色のソファに埋もれながら彼は自分の居場所をようやく見つけるのだった。
今回はストーリー紹介をパブリックな映画サイトから引用した。というのもはっきりいってストーリーがよくわからんのである。最終的にアサノ、ケビン、まあめでたしめでたしで終わったようだが、それまでの顛末がよくつかめない。
というのもこの監督のクリストファー・ドイルという人、なんでもウォン・カーウァイの下で撮影監督をしていたらしく本作が初監督作品らしい。確かに彼の映像センスはこの映画の大きな要素で、ラストでアサノがこの映画で重要なファクターである海、この中に入っていい感じに振り向く、これは結構いいものだ。
如何せん内容がよくわからんだけに、まるで岩井作品を見たような、なんだか映像だけで(悪く言えば)誤魔化されたような感じがする。確かに本作も岩井作品もその映像の美しさに置いて凄いと思うが、やっぱ映画は脚本あってのもの、かえってそのことを確認させられた。

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