U-571 ★★★★★

第2次世界大戦中の連合軍は、ドイツ軍の新しい暗号解読ができなかったため、潜水艦Uボートの前に劣勢だった。そのドイツ軍の暗号装置”エニグマ”を奪い取るため、連合軍はアメリカ海軍艦S33をドイツの戦艦と偽装して、ドイツのUボート U-571を奪い取る作戦を決行する。
戦争映画ではあるが、プライベートライアンやシンレッドラインのような戦争主義映画ではなく、戦争を舞台にした超パニックアクション映画といえる。ザ・ロックとか乱気流とかコンエアー系の、御都合だけどそれ以上に見ててドキドキ面白いアクション映画。
アレがこうなってから以降は(肝心なとこなので具体的には書かない)もう緊張の連続で、絶対そうなるはずないのにまるで自分がUボートの乗組員であるような感覚を持つというか、主人公らが圧倒的不利な状況にあるので、話にグイグイひきこまれる。
全体的に静寂と緊張がバランスよく展開されていて、ドッカンドッカンはまあいいにしても、静寂の部分の緊張感というのはかなりうまい。Uボート映画は色々あって、海事戦を描くのはあるけれども、静寂のなかのドッカンドッカンの恐怖というのは見てるだけでも緊張してくる。
というのも彼らが常に大量の汗を噴出させてるわけで、そこには汗が似合う濃い顔、ヒゲ面、黒人、なんかしらんけど臆病っぽいやつ、これだけ逸材がそろうと汗の表現で緊張を演出できる。
また一方で副長タイラーの極限状態での成長ってのもありそうなんだけど、まあこれはよくある定番のテーマでもあるが、この映画ではそういう臭いはうすい。物語の序盤で「ダメ副官」のレッテルを貼られてるのに、実際ヘタレもへったくれもない、やればできるいい子なんです。この子。
非常に面白いと思います。

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