<%@page import="java.sql.*"%> <%@page import="atmarkit.MyDBAccess"%> <%@page contentType="text/html;charset=EUC-JP"%> モナコ 3 - 1 レアル・マドリード
モナコ 3 - 1 レアル・マドリード
1-st leg 4-2というスコアが表しているように、結果的にはホームでは力でねじ伏せたマドリーだがこの2失点というのがかなり気になるものだった。先にも書いたが今期マケレレやらイエロやらが抜けたギャラクシーは負けないチームではなく勝つチームである。つまりアタッカーの調子(もうこのレベルになるとほんとに調子しか振り幅がないだろう)次第でチーム状態が決まってくる。こんだけ金かけて実績のある選手を前の方に集めたのに、CBにコンバートのイバンエルゲラとカンテラ上がりのまだ無名のメヒアを使っているあたりがわかりやすい。

開始早々ワンタッチでどんどん味方に回し、ボールをモナコに渡さなかった姿勢はいつものようなポゼッションの意識だった。序盤マドリーの両サイドバックはハーフウェイラインを越えたかなり高い位置をキープするものの決定的なシュートチャンスまでには到らない。一方ペースを握られたモナコもシュートらしいシュートもなく時間は経過する。この間ベスト4決定試合にふさわしく、両チームとも運動量の多いとばした展開になる。そして36分、ディフェンスからロングボールを受けたロナウドがジダンにパス、それをジダンがスルーしてラウルの先制弾。通常ホーム4-2でさらにアウェイ先制となると、UCLのレギュレーションでははっきりいってこの段階で勝負が見えるのが普通だ。ただし前述したように、ホームで相手に2失点されるマドリーにはそういう計算が立たない。要は守り倒せないので、ポゼッションを高めつつカウンターをケアするぐらいしかなくなる。よってモナコに全くチャンスがないわけでもなかった。

そして前半ロスタイム、モリエンテスのポストをジュリがダイレクトボレーで合わせ反撃の狼煙となる同点弾。予感を残しつつ後半へ。

後半開始からモナコはゴールへの意識を高めサイドから攻撃してくる。47分左SBのエブラのロングボールをモリエンテスがPAで競り勝ってヘディングゴール。やはりこのCBではモリエンテスとの競り合いには勝てない。この時点でモナコは後一点取ると1st leg含めて逆転してしまうことになる。

モナコの流れになったことで、両サイドもモナコが主導権を握る。前半左サイドで目立ったジダンーロベカルコンビはロテンーエブラコンビに取って代わり押し込まれ、この試合ロベカルが行く変わりに守備的になる右サイドのミチェルサルガドはすっかりモナコの左サイド攻撃の対応をさせられることになる。ここから決め手となったのは、モナコがリスクを犯し両SBとも積極的に攻撃参加したことだった。結局この後何本か放り込まれたイバーラからのクロスが決勝点を生むことになる。

66分そのイバーラのシュート性の速いクロスをゴール前に張ったジュリがヒールでコースを変えて決勝点。流れをものにしたのはモナコだったが、ここでまた相手がレアルマドリーであるというのが想起される。一方でこのチームは負けムードをねじ曲げられる力を持ったチームであるということだ。

ゲームのキーは、そういう自分たちの流れに身を委ねる決断が出来たデシャン監督の英断だった。勝ち越し後も守りに入らず、積極的な選手交代で意地でもねじ曲げられないように手を打っていく。一方ケイロスにはそういう手段がない。なんせスタメン以上というのはもちろん、スーパーサブ的な選手も持ち合わせていないため、結局無難な交代しかできない。結局やはりこのチームはその時のアタッカーの調子にすべてが委ねられている。

73分ロベカルのクロスにラウルが合わせてゴールするもオフサイド。85分GKのミスにラウルが決定的なチャンスになるも決められず。モナコはロスタイムにも露骨な時間稼ぎなどせず、最終的にはベタ足インファイトで王者に殴り勝った。

リーグアン侮りがたし!おめでとうモナコ。