発売日 |
定価 |
メーカー |
ジャンル |
1991年3月(AC)
1992年6月10日(SFC) |
10円〜100円(AC)
9,800円(税別)(SFC) |
カプコン |
対戦格闘 |
ゲームの内容とゲーム進行 |
おそらくこれをもって対戦格闘というジャンルが切り開かれたのだろう。内容は前作のシステムを基本的には踏襲し、それプラス様々な改良点(必殺技のタイミングの柔軟さ、細かい動きなど)を施しその上キャラを8人の中から選べるというワクワク感、当時中学生になりたてだった自分にとっては、「ゲームセンター」に行くのは不良の巣窟にわざわざいくようなものだったのだが、そんなリスクを負ってもそれでもなおやりたいと思わせる、初めてハマったアーケードゲームであった(今思えばゲーセンにいるやつらがただ単に「不良に見えた」だけなんだが)。おかげで一時期はゲーメストを購読していたし、とにかくこれがゲーセンに当たり前のように行ってしまう、きっかけになったという人は多いと思う。
一人プレイのゲーム進行は、リュウ・ケン・ガイル・ブランカ・ダルシム・ザンギエフ・エドモンド本田・春麗の8人の中からキャラを一人選択しそれぞれのキャラと対戦、勝ち抜けばその後バイソン・バルログ・サガット・ベガの四天王と対戦し(後に出たダッシュで四天王も自キャラで使えるようになった)、最後のベガを倒すと自キャラでのエンディングを迎える。
ただし、それまでのゲームでは「ゲームクリア、エンディング」というのが本道であったが、対戦格闘ゲームの本道はやはり対人対戦である。数年後にゲーム筐体を2つ使用した対戦台が登場するのだが、それまでは一人プレイでやっていると全然知らん奴が「あの、ここいいですか」とか「対戦しませんか」とか(こんな丁寧ではない。話し言葉だから「やらん?」とかだと思う)話しかけてきて、お互い気まずそうに対戦し、負けた方が去っていくという、これが毎日ゲーセンに何時間もいるようなやつだとそういう間から知り合いや常連の対戦相手がいたようだが、当時そんな関係がなんだか不良の一歩手前のような気がして、ついにその、ゲーセンだけの仲間というのには無縁であった。学校の友人に話すので精一杯。 |
ゲームの特徴 |
まずは、対戦格闘ジャンルを切り開いたこと。そして画面いっぱいのキャラクターが、いろんな必殺技を駆使して相手を倒していくという爽快感。そしてストリートファイターからの変更点で一番大きいのが、必殺技をガンガンに出せるという、ビジュアル的な派手さを追求したのがよかったと思う。正直、初代ストII
くらいならば強パンチ・強キック・投げがコマンド必殺技と同等かそれ以上の威力だったので、単純に勝ちに行くなら敢えて必殺技を出す道理はないんだが、それでもプレイヤーは難しいコマンド技に挑戦していた。それくらい、その「いろんな技を出せる」というのが最大の特徴だと思う。
当時仲間内では3段階あって、まず1.波動拳コマンドが自在に入力できるか、次に2.昇竜拳コマンド、そしてもっとも難しかった3.ザンギのスクリュー一回転コマンド、この順にランク付けがされていた。どの面まで進んだとかハイスコアよりも、いかに自在に技を駆使できるかがバカ中学生らの一番の関心であり、尊敬ポイントだった。
そして、ゲーム自体がプレイヤーの工夫とともに進化していったという点。自分の感覚と合うキャラを自然に使い続けるようになり(自分は初代ストII では本田だった)、そしてそのキャラを追求していくうちに戦略や相性、連続技の開発など、やればやるほど面白くなるものだった。そしてそれが当時唯一の情報源だったと思われるゲーメストで紹介されたり、身近な仲間内で教えあったりと、アーケードゲームでこれほど情報交換したことはこれが初めてだった。
その他の特徴としては、ハイスコアプレイや超神業でエンディングを目指す以外に、ふつうにギャラリーができたということ。そのギャラリーも、やってるやつのプレイを見てそれを試したり盗んだり、たとえばシューティングのハイスコアプレイを見るのは完全なるギャラリーと化していたが、ストII
や後の餓狼を見るのはそれとは違った、なにか体得してやろうという思いが強かった。そりゃまぁ当時はお金もそんなにないし(そのすぐ後ぐらいに金持ちの馬鹿息子というスポンサーが見つかったんだが)、普通のアクションゲームと比べて時間あたりの料金が格段に違う格闘ゲームでは、そんな頻繁に対戦できる余裕はない。 |
ゲームの攻略 |
1.誰がいちばん強えぇんだオイ
殊初代ストII に限ると、通説ではガイルVSダルシムが最強対決だとされている。共通するのは、両方とも受けタイプだと言うこと。というかガイル使いが待ち戦法の元祖だろう。というわけで、性分として相手の攻撃を見てそれに対処する、こういう受けタイプのキャラはあまり好きでなかったので当時はほとんど使わなかった。なので詳しい戦法は、しらん。
自分がよく使ったのはまずメインキャラの本田、それに準ずるブランカ、そして一方で腕を上げるためオールマイティのリュウとケン、この4人しかたぶん初代では使ってない。後のはお金の関係とかルックスで無視。
それでは後々に気づいた点も含めてそれぞれのキャラを書いていこう。
1.リュウ・ケン(初代では性能差がないと思う)
これが熱かった!波動拳コマンドはともかく、昇竜拳は誰もが練習したはず。そして竜巻旋風脚、これら3つの必殺技を駆使するのがオーソドックスな戦い方。相手と遠目にいるときは波動拳の強弱撃ち分けで牽制、意表を突いて竜巻、そして対空と接近戦に絶大に強い昇竜、はっきり言ってコマンドがきちんと入力できればかなり強い。
しかしこれ、昇竜拳がまたでないでない。だから慣れるまではむずいのよね扱いが。そういう時はヒヨって対空に敢えて昇竜を撃たず、しゃがみ大パンチ。これがまた効くんだね。
ほんとに強いのは、やはり端っこに追いつめてから。波動拳で牽制し、相手がジャンプしてきたところに昇竜拳、あるいは自分が、飛び込み足払い→波動拳or投げの二択、この連続攻撃はたまらん。
あとはピヨッた時、めくった時に炸裂するアッパー昇竜拳。友達に最初教えてもらったときは度肝抜かれました。たしか初代では半分くらい減るんだよね。
2.本田・ブランカ(同系統なので)
当時はそのパワーで押しに押しまくっていた。少々のダメージは気にせず、とにかく相手を端っこに追いつめて張り手(電気ビリビリ)、飛んだら頭突き(ローリング)、そしてリーチと威力のある通常攻撃と、押しまくるには最適のキャラだろう。
接近戦がメインだが、離れた場合は相手に向かっていくか、相手が近づいてきたら対空。対空は本田なら強パンチ、ブランカは強キックだったねたしか。
3.春麗
スピードがあるので、それを生かしたジャンプ攻撃と、意表を突いた近づいて投げ。ジャンプ攻撃はチクチクと精神的にもダメージ大きいのではまると強い。そしてそういうときに不意に食らう「イヤッ」投げが効くんだなぁ。
地上戦ではリーチのある、しかも出の早いしゃがみ強キックがいい。つうか強すぎ。
4.ザンギエフ
スクリューパイルドライバー!これしかない!ザンギエフ使ってる感が凄くある。
敢えてスクリューを狙わないというのもある。飛び込み強パンチor強キックで近づき、地上で強攻撃or投げの自動二択で攻めるというのも手。せこいが。対空にWラリアット。
5.ダルシム
こいつが嫌なやつで、まず遠目から通常攻撃やらヨガ炎がばんばん飛んできて、近づこうとしてもなかなか近づけず、もうそうなると相手のペースで進んでそのまま負けてしまう。あとヨガフレイムが結構強いしなぁ。遠目からやられると死角があまりない。
接近戦では、意外に吸い込む投げと通常攻撃の自動二択がよくある戦法。ザンギの次くらいに投げの間合い広いんじゃないかなぁ。あとヨガ炎がらみのドリル系。
6.ガイル
こいつだこいつ。せこいんだよね。まあ「それがガイルの戦法だ」と言ってしまえばそうなんだが。ソニックブームで牽制し、相手が来たところにサマーなりしゃがみ強キックなり。なんでもいいから撃てばいいように転ぶ。そんなキャラです。
しかも投げが強いしなぁ。番外で真空投げか。
2.書ききれんわ!
本来なら各キャラそれぞれの相性なりなんなりを考慮して、それぞれごとの戦法を書くべきなんだけども(例えば待った場合、待たれた場合、待たない場合など状況によって当然戦い方は違ってくる。)、それはめんどくさい。よって、上の戦法はとりあえず誰にも使える方法で、もんのすごく雑です。要は、自分が好きなキャラをとことん使い込めば、自ずと道は見えてくるでしょう。 |
総評 |
ゲーセンの様子が前後で変わったのは間違いないのです。またそれを囲む人々の、生活や会話が変わったのも間違いないのです。そしてこれをやってたことで、知らず知らずのうちに友人が増えていたことも間違いないのです。自分も含めた多くの人にとってコミュニケーションツールであった本作、その存在にリスペクトせざるをえない。
そして次回格ゲー関係はスーパーストリートファイターII Xへと続きます。 |