<%@page import="java.sql.*"%> <%@page import="atmarkit.MyDBAccess"%> <%@page contentType="text/html;charset=EUC-JP"%> コピーコントロールCDをコピーする
コピーコントロールCDをコピーする
1.経緯

前々から知ってはいたが、自分が聴く種類の音楽とは絶対に重なることはないであろうと思って無視していたコピーコントロールCDであるが、今般自分が定価でCDアルバムを買いたいと思わせてくれる数少ないバンド、DMBQがメジャーで発売するにあたりレーベルがなぜか、もうほんとなぜだか知らんがエイベックスであったため、このたび見事コピーコントロールCDを入手するに至った。

PCのハードディスクの大容量化に伴い、所有する多くのCDをmp3にエンコードして、PCをジュークボックスがわりに使っている。そのメリットとして

1.CDの入れ替えが不要
2.オリジナルのCDは綺麗なまま保有できる
3.ランダム再生がおもしろい
4.CDラジカセより音がいい(CDラジカセ VS 4.1chスピーカー)


特に3のランダム再生はやめられない。Winampのディレクトリ再生とかを使って、たとえばMuse (New Born)→ Beck (Sissineck)→ eastern youth (スローモーション)といい感じにつながっていた所に急に ・・・→ 藤波辰爾 (若き超戦士へのメッセージ) → Blue Cheer (Babylon)→ 山口百恵 (さよならの向こう側)→ 鈴木茂 (アルメリア)→ ディスコ歌謡 (ディスコ芸者)とかもう、前後の脈絡なしに音楽を聴けるからだ。実際今こうなった。この連なりがおもしろい。


2.コピーコントロールCDについて

これはCDと名が付くものの、厳密にはそうとはいえない。CDに通常記載されている「COMPACT DISC」という小さいマークがないのである。つまりCD規格に準拠していないCDの形式と言える。またMacでは再生できないということが明記されている時点でクソったれの規格であることがわかる。こんなものが標準採用されるわけないし、これを採用し続けるエイベックスはたぶん潰れる。つうか潰れろ。


3.やってみっか

まずはじめに断っておくが、正直やる気はあまりない。どうせ一企業が採用したヘボい似非規格CDなどどうとでもなると思っていたからだ。だからして、通常の作業通りなにも考えずやってみた。

1.CDドライブに挿入

挿入すると、通常より明らかにゴリゴリ鳴っている。なんか不気味な作業をやっているに違いない。そののち自動的にこのようなプレイヤーがデスクトップに現れた。


すげぇあやしい。あやしすぎるぜ。

で、勝手に再生が始まり呆然としていたのだが、まあ適当にこのプレイヤーを動かしてみた。すると、[www]というボタンを押すと自動的にエイベックスのくそったれにつながるというナイスな仕様になっている。でまあ、一応Windows環境でCDの再生はできた。ゴリゴリしたが。

2.CDexでエンコード

ではいつも使っているエンコーダでmp3に変換してみる。以前はCD2WAV32 → 午後という黄金バッテリーを常用していたが、今はCDexを使っている。標準でLAMEエンコーダ・CDDBとの連係機能などあり、さらにMPEG2-Layer3にも対応しているので、ラジオ音源など低ビットレート(24kbpsとか)で長いものを変換するのに都合がよいためだ。

起動するとこうなった。



通常のCDと異なるのは、このDMBQの[DMBQ]というアルバムは全12曲でシークレットトラックもなし、それなのに13トラック目が存在すること。そしてそれがデータトラックであるということ。つまりここは音楽データではなく、コピーコントロールに関わる部分であろうということだ。

なので、一応データトラックのみ除外して通常通りエンコードしてみる。そうすると



ふつうにできた。

ではデータトラックを含めるとどうなるかというと



ジッターエラーという所を見ると(1)になっている。つまりエラーが起きた。で、アプリケーションは固まった。

この結果わかったことは、音質がどうかはわからんが、コピーコントロールCDであってもデータトラックを除外すれば通常となんら変わらないということだ。

次にできあがったmp3ファイルを試聴してみると、明らかにおかしい。すべてのトラックにおいて、開始10秒目から約6秒間隔で「カツ、カツ」というノイズのようなものがのっていたのである。

サンプル(11・17・23・29秒にカツカツ音)

これを聴いてもらうとわかるが、これはオリジナルCDには入っていない音である。

さあなんだかおもしろくなってまいりました。


4.さらに

このままでは完全に成功したとはいえないので、今度はドライブを変えてやってみた。ドライブの相性なんかもコピー防止技術には影響するからだ。その結果

うさんくさ48倍速ドライブ(これまで使ってたドライブ) 認識・再生・リッピングOK ただし出力されたmp3には変なノイズが発生する
TOSHIBA SD-M1502 認識・再生OK ただしリッピングしようとすると固まる
TEAC CDW-516EB 認識OK 再生× すべてデータトラックとして認識

とやはり、サンプルの数は少ないがドライブの違いは影響するようだ。それも、うさんくさいドライブが一番この中ではいいなんてなんだかなぁ。

そして最後に残ったNECの NR-7800Bを試してみたところ・・・



上のうさんくさドライブにCDを挿入したときの画像と比べてもらえればわかるが、今度はデータトラック(13)が認識されていない。そしてリッピングも正常にできて試聴してみてもオリジナルに限りなく近い。つまり完全に成功

成功サンプル

以上の結果から、コピーコントロールCDはコピーできるドライブとできないドライブがあるということがわかった。


5.中身を見てみっか

次にCDの中身を見ることにした。データトラックが気になったからだ。

1階層目



先程のあやしいプレイヤーがこれ。自動起動するように設定されている。

2階層目



このなかのYUCCA.CDSというファイルが単体で800MBほどある。ありえないのだが



これがたぶん、コピー防止のなんらかのダミーファイルなんだろう。よくわからんが。


6.結

以上のように、コピーコントロールCDはゆるゆるのコピー防止技術であることがわかった。その上こんなまったく役立たずの防止技術があることで、CDはゴリゴリ鳴るし、めんどくさくなるドライブがあるし、音質はおそらくマスターと比べて悪くなっているだろうし、まったく何のメリットもない。要するに、エイベックスはクソだ。