Radioactivity

今1974年ワールドカップ西ドイツ大会の特集番組が放映されている。今後2年間、2006年ドイツ大会が開催されるまでに、ドイツ大会プレイバックの意味で全試合を再放送(当時全部放送されたかどうかはわからんが)するらしい。

ワールドカップを意識したのは1994年アメリカ大会から、このとき自分は中学生か高校生で、ローカルな日本ではいわゆる「ドーハの悲劇」があった大会だったし、ワールドカップ自体の話で言うと「ロマーリオのオフサイド」「R・バッジョのPK」があった大会だ。それ以前のワールドカップはほとんど見たことがないし、まともに見たのが1998年フランス大会からなので、実質まだ2大会しか見れていない。おそらくこれからも過去のワールドカップを見る機会はあるだろうが、この74年大会というのはドイツつながりだけでなく、サッカーの方法について一つの転機になったことでも有名だ。

優勝は開催国の西ドイツだったが、この大会はオランダの大会、もっといえばヨハン・クライフの大会だったとよく言われる。未見なのでよくわからんが、オランダがいわゆるトータルフットボールを持ち込んだことが衝撃的だったらしい。現代のサッカーではある程度当然のように行われる「前線からのフォアチェック」「サイドバックの攻撃参加」「ディフェンスの攻撃参加による中盤のカバーリング」などが実施されたのがこの時代のオランダ代表だったとされている。ただこればっかりは、前に書いたようにアメリカ大会から見始めたような初心者野郎に違いがわかるのかは微妙なところだ。なんせクライフ以前のサッカーであるところの古いサッカーが比較対象にないもんで、古いと言われると5トップでロングボールのけり合いなんかを想像してしまう。このへんは実際試合を見て確かめたい。

してこのクライフという人はこの西ドイツ大会以降、次のアルゼンチン大会では軍事政権が気にくわず入国拒否、この一大会しか活躍していない。ただ90年代初期のバルセロナを率いて黄金時代を作った(いわゆるクライフバルサ)ことからもわかるように、クライフの用いる方法は今だに特殊であり、ハマればかなりすげえチームなんだろう。このクライフバルサもほとんど見たことない。残念。

気分を変えて

2003-2004シーズン前半を振り返る ~その4 その他おもしろチーム編~

フルハム

稲本が準レギュラーで所属していることで、サッカー知らない人にも案外知られていると思う。日本の一般知名度ではユナイテッドに続くかもしれない。たいした補強もなく昨年と違って高い順位を開幕からキープしてきたのは、昨シーズン突然監督となったクリス・コールマンがチーム状態を把握しうまくいってるのだろう。同等のチーム相手では果敢に攻める反面、強豪チームには徹底して守備重視、こういう柔軟な監督のいるチームはいったん落ち込んでもなんとかなるもんだ。若い・クレバー・いつもガム喰ってるという点で日本の岡田武史に似ている部分もある。

その特徴として、中盤の攻撃力が魅力的なのと、結局ユナイテッドに移籍してしまったルイ・サハがストライカーの役割を果たしたというのが大きいだろう。その点稲本にしてみると、マルブランク・ボアモルチ・ショーンデイヴィス・クラークというレギュラーになかなか割り込めないという状況にもなっている。 

サハが抜け、MLSから新ストライカーが来たが、これが優勝争いに加わるかとなると厳しい。結局終わってみるとどっちつかずの順位になりそうな予感がする。いくつか上位喰いするのがせいぜいかな。

ボルトン

こっちは昔西澤が所属していたが、もう忘れ去られているだろうなあ。昨シーズンは最終節で残留を決めるほどダメダメだったが、JJオコチャ・ジョルカエフ・ジャナコプーロスの調子が戻るとともにじりじりと順位を上げている。4-1-4-1という2ラインを敷いて、つなぎ目のカンポが比較的自由に動き回る以外は、攻撃と守備がかっちり分離されている印象。つーかカンポがおもろいのでそれだけでも十分。さらに冬のマーケットでハヴィ・モレノを獲得し、攻撃陣がさらにおもしろい感じになった。

マンチェスター・シティ

昔OASISのまゆ毛兄弟がフーリガンをやっていた、もうひとつのマンチェスターもあっちに負けないユニークな戦力で見ていておもしろい。トップのアネルカ・ファウラーはポテンシャルだけでいえば世界トップクラス、中盤もボスフェルト・マクマナマン・ショーンライトフィリプス・シンクレア・シビエルスキ・レイナなど、一言でいえば渋い。渋すぎ。

サイドバックも渋い。左は元バイエルンのタルナト、ロベカル・イアンハートと併せて「3大強烈左FK」と呼ばれている。右は中国人ソン・チーハイだが、コンスタントに試合に出ているという意味では現在最も活躍しているアジア人と言えるだろう。プレイが丁寧だし、ここぞのオーバーラップがかなり巧い。

ただチーム自体は一時期負けまくって、ケビンキーガン解任の話まで出るほどだったが、また持ち直してきている。気分屋が多そうな魅力的なチームだが、鬼アネルカ・鬼ファウラーが目覚めてくれば、どう転ぶかはわからん。

星を見たかい

2003-2004シーズン前半を振り返る ~その3 チェルシー・ニューカッスル・リバプール編~

チェルシー


前に書いた通り、油様のオイルマネーで実質的に新しいチームを作ってしまい、それがうまくいって現状ではトップ3をキープしている。新加入選手はスーパープレイヤーが多く、中でもマドリーからやってきたマケレレは、ランパードとの中盤コンビで絶対的な信頼を得るほど活躍している。ダフヴェロンが怪我で離脱したこともあり、どうしてもとっかえひっかえになってしまうトップのムトゥクレスポあたりに比べても、最も機能した補強だろう。しかしゼンデンゾラを放出したが、それが全く響いていないというのがまた凄い。


そこでこれからの戦いなんだが、チャンピオンズリーグも勝ち抜けてしまい、プレミア・FA・チャンピオンズを抱え込んでいるのは上位2チームと同様だが、この新造チームが一年目で3つとも制覇するというのは奇跡だ。いいチームではあるが、終盤の優勝争いが鮮明になるにつれて、チームをまとめる核のようなものがないのは不安材料だろう。ユナイテッドはそのチーム自体がシンボルであるし、アーセナルはアンリがいる、じゃあチェルシーはというと・・・・が浮かんでくるのはしょうがない。つまり、この冬のマーケットでさらにすげえのをバンバン取って、なんとか勢いで行ってしまえばどれか一つくらいは制覇できるのではないかと思う。


ニューカッスル


新加入はリーズからむしったリー・ボウヤーぐらいで、シーズン開幕当初は全然勝てない時期もあったが折り返し地点では定位置ぐらいに浮上している。なんつってもアランシアラーが目下得点王なのと、ダイアー・ボウヤー・ベラミーアメオビなど代表クラスの攻撃陣の調子が戻ってきてるんだろう。このまま優勝争いに参入してくれると楽しいんだが。


リバプール


リーズからむしったハリー・キューウェルの獲得がかなりでかい。左サイドをえぐってからの強烈シュートが冴え、チームも調子がよかったが彼を含む多くのレギュラーメンバーの怪我とともに段々試合がしょっぱくなり、結果勝ち点を重ねられずトップ3とは差が広がっている。ただハマンオーウェン・キューウェルが戻り復調すれば元々守備を基本とした手堅いチームだし、まだまだプレミアを盛り上げることぐらいはできるだろう。

べらんめぇ!伊達男

2003-2004シーズン前半を振り返る ~その2
マンチェスター・ユナイテッド アーセナル編~

マンチェスター・ユナイテッド


ベッカムマネーで有望若手を買い込んだ補強がうまくいっている。この辺は経営サイドの長期的展望による判断だろうが、奇天烈なドリブルでおなじんでる感じのC・ロナウドをはじめ、器用貧乏何処吹く風のクレベルソン、これにジェンバジェンバを併せて中盤のスタメン争いが激しくなっている事がチームを活性化させている。またディフェンスではリオとシルベストルのコンビが安定しており、バルテズに代わったティム・ハワードもうまくいっている。あとはトップの馬面脱ぎたがり下唇がどれくらい点を取ってくれるか、これが優勝のためのキーになるだろう。


アーセナル


新スタジアム建設のため金がなく、ベンゲルのやりくり采配に頼るとして、目立った補強はさよならしたシーマン(引退してしまった)に代わりGKレーマンのみ。こいつがかなり胡散臭く、確かに好セーブを見せることもあるが足下が弱いらしくあり得ないミスをするという頼りなさ。PKの時のインベーダーが印象的なナイスガイだ。一方金無い金無いと言いながら、目立たないところでセスクをちゃっかり獲得していたりもする。


シーズン前に問題視されていたディフェンスも、キャンベルの相棒にキーオンシガントゥレを使い回し、そこそこうまくいっている模様。結局負けなしで前半戦を通過することができた。ただ変な意味で不幸なことに、現在世界最高(最高級ではないよ)のストライカーを有しているだけに、「アーセナルはアンリのチームだ」と揶揄されるようになってしまった。実際その通りで、攻撃の起点のほとんどがアンリーピレス(+リュングベリ)ラインもしくはアンリのフリーキックからという状況なのだからしょうがない。ヴィエラが長期離脱したこともあり、チームのパフォーマンスが悪いことも多かった中、無敗だったのはやはりアンリ様々と言えるだろう。


このオフィシャル写真のキャンベル

いい顔してるね。

しかしフットボーラーはいい顔持ってるやつ多いなあ。とりあえずアーセナルのベストメンを
























やっぱキャンベルが一番いい顔してんなあ

忘れ得ぬ君

2003-2004シーズン前半を振り返る ~その1~

始まりは金にまつわる事柄が多かった。ベッカムがマドリーに移籍し、チェルシーにアブラモビッチがやってきて200億円+α補強、ムトゥ・クレスポ・ダフ・マケレレ・ヴェロン・グレンジョンソン・ジョーコール・ウェインブリッジ・ジェレミなど多くのポジションに複数の豪華選手をそろえ、スメルティンなんぞは獲得したら即レンタル放出したり、元々活きのいい選手が多かっただけに一気に世界有数のスーパーチームになってしまった。実際プレミアリーグ、チャンピオンズともに強さを発揮していて今のところは成功と言えるだろう。



ただこのアブラモビッチという人物、ナンバーのコラムには胡散臭い人物として書かれているが、また別に「生まれながらに元々大富豪の一家で、いいとこの坊ちゃんである」という情報も聞いたことがあるし、その実体は謎に包まれている模様。要するに、金は出したんだし余計な詮索はやめておけと。


一方で多額の負債で骨抜きにされたリーズ・ユナイテッドはスタートから大ズッコケ、キューウェルを激安でリバプールにもっていかれるわ、さんざんな状況だったが若干持ち直しているようである。


あと非常にローカルな、日本における海外リーグ視聴環境についてちょっとした事件があった。昨シーズンまではスカパーのJSSで放送されていたリーガエスパニョーラの放映権をリーグ開幕寸前にWOWOWが4億で獲得(昨シーズンまでは10分の一程度だったらしい)、ここまではスカパーとWOWOWの企業間競争の範疇で文句は言えないが、この後WOWOW専属アナウンサーが当てつけがましいコラムを書いてしまい波紋を呼んだ。詳しくは

http://216.239.57.104/search?q=cache:gFdfAN6tdsgJ:www.toruiwa.tv/offmike/index2.html+%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%AC%E3%80%80%E3%82%B2%E3%83%83%E3%83%84&hl=ja&lr=lang_ja&ie=UTF-8

http://gazfootball.com/column/media-wowow.html

リーガ、ゲッツ!


これによって、8月31日に放映されたFoot!リーガ開幕スペシャルは9月以降映像を使うことができなくなりすべて放映中止、お蔵入りとなってしまった。Foot!は以降映像を使えない関係上イラストレーターの絵を使用することで急場を凌いで、リーガのハイライト一色だった構成から、サッカーとは切り離せないスペインの文化を広く含んだより内容の濃い構成になっている。

今シーズンからTBSのスポーツ番組(特にスーパーサッカー)でチャンピオンズリーグではなくリーガのハイライトをやるのと、フジがチャンピオンズリーグの中継(マドリー戦が多い)を始めたのはこのことに関係している。チャンピオンズリーグ放映権をスカパーにぶんどられ、危機に瀕したWOWOWの窮余の策は奏功したのかどうかわからんが、早いとこリーガを返して欲しいものだ。単純に見たいけど見れねえから。


続きはまた

ROUND 16

アーセナル 2 – 0 ロコモティブ・モスクワ

結局アーセナルは3試合終わった時点の勝ち点1(0-1-2)から、その後3つ勝って勝点10となりグループリーグ首位通過といい具合に収まった。特にこの試合ではヴィエラが復帰し、ジウベウトとのコンビではかなり中盤にしっくり感がある。そのため決定的に押し込まれるという状況がほとんどなく、両SBも効果的に攻撃参加し、実にアーセナルらしい奪ってからの速攻、早いパス回しからのスペース作りを楽しむことが出来た。

一方インテルはラスト3つでいい結果を残せず3位となりUEFAカップへ回る。その間監督解任やヴィエリ不振など、まあ不運な敗退なんだろう。

他にも最終節には劇的な試合がいくつかあった。前に書いたクラブ・ブリュージュ – アヤックスも激闘だったし(この試合だけ見ても凄かった)、PSVは最終試合で逆転が見えたもののデポルティーボの底力をみせられ、スパルタ・プラハはポボルスキー様々、意外な勝ち抜けはいくつかあった。

シュツットガルト VS チェルシー

FCポルト VS マンチェスター・ユナイテッド

レアル・ソシエダ VS リヨン

セルタ・ヴィーゴ VS アーセナル

バイエルン・ミュンヘン VS レアル・マドリー

スパルタ・プラハ VS ACミラン

デポルティヴォ VS ユヴェントス

ロコモティブ・モスクワ VS モナコ

第1戦- 2月24日、25日

第2戦- 3月9日、10日

主観でランク分けすると

1 マンチェスター・ユナイテッド レアル・マドリー ACミラン ユヴェントス

2 チェルシー アーセナル バイエルン・ミュンヘン デポルティヴォ

3 シュツットガルト FCポルト レアル・ソシエダ セルタ・ヴィーゴ リヨン モナコ

4 スパルタ・プラハ ロコモティブ・モスクワ 

スタメンのポテンシャルだけ見るとアーセナルはもちろん、シュツットガルト・チェルシーも十分いけるだろうが、バックアッパー・一発勝負の運不運なんかを考えるとこうなった。

てことで決勝はそれまでの組み合わせにもよるが、マドリー – ユナイテッドあたりでいきそうな感じ。アーセナルはベスト8で御の字です。

クラブ・ブリュージュ 2 – 1 アヤックス

UEFAチャンピオンズリーグ・グループHは、ここまでACミランの勝ち抜けが決定している以外、3チームの勝ち点差が1の混戦状態で最終第6節に残り1チームの勝ち抜けがかかっている。ベルギー・ブリュージュのホームスタジアムは満員のサポーターが共鳴してブリュージュホームの環境を作り出し、また雨の影響でピッチの一部が凍ってしまうほどの悪条件で、早いパス回しをそのスタイルとするアヤックスには不利な状況となっていた。

開始からブリュージュペースで試合が進んでいく。早い時間帯で何度も決定機をつくるブリュージュに対し、その攻撃を跳ね返すことに終始せざるを得ないアヤックスは攻撃どころか落ち着く暇もない状態が続いた。

そして27分、何気ないアーリークロスがPAまで通ってしまい、それに反応したFWランゲがDFに寄せられながらもヘディングシュートでブリュージュ先制。ペースをつかんでいても得点できず、逆に一発の逆襲で敵にあっさり得点されてしまうのはよくあることだが(特にホームで多い)、この時間帯できっちり決めてきたブリュージュはやはり、しぶとさが信条のベルギーのクラブチームなのだなあと感じた。

この後両者攻める時間が続く。アヤックスもピッチに慣れてきたのか、セカンドボールを拾えるようになりそれまでブリュージュサイドでしか動かなかったゲームがフルコートで展開されるようになっていった。

そして前半終了間際、左のミテアのクロスボールをイブラヒモビッチが競った時にベルヘイデンがうっかりハンドでPK、これをソンクが決めて同点となる。イブラヒモビッチが取ったPKなんだから彼が蹴るのではと思っていたが、敢えて昨シーズンまでベルギーでプレイしていたベルギー人、ソンクに任せたのは、またそれを決めたソンクの落ち着いた表情も、このゲーム落とせないアヤックスの意志表明のようだった。

前半は早い段階でブリュージュのゲームとなりアヤックスもリアクションをせざるを得ない状況だったが、一点取られた後は持ち直したようだった。この流れで後半へ。

後半も基本的にはブリュージュペースが続いていくが、アヤックスもカウンターに出るときはいいところまでいくものの決定機には到らない。というのも得意のサイドアタックはブリュージュの守備に押し込まれてあまり機能せず、一本調子の攻めを強いられていたからで、しばしカウンター合戦のようなものが続いた。

アヤックスとしてはこの状況で引き分けでもOKのような、ブリュージュにボールを持たせた感じになり試合は硬直する。勝つしかないブリュージュはポスト役のランゲを下げて山田くん(仮名。名前忘れた)を投入して流れを変えようとする。

そして終了間際の84分にブリュージュのカウンターからアヤックスのクリアボールがなぜか山田くんの足下に入り、ついにブリュージュ勝ち越しゴール。試合はこのままブリュージュが逃げ切り勝利した。・・・が、セルタが2軍ミランに勝ったため結局ブリュージュは勝ち抜けることはできなかった。

ブリュージュは勝つ意志を全面に出し結果を伴わせた力強いサッカーを見せた。いいゲームだった。

インテル 1 – 5 アーセナル

このところサッカー関係の文しかありませんが、自分の脳内が今のところサッカーで4割ぐらい占められていて、これはジャニーズ追っかけ女がジャニーズを追っかけている状態と大体一緒という認識でいいと思う。そのうえCL後半戦、EURO最終予選、Jリーグ優勝&降格争い、天皇杯、選手権と続く年の瀬は、スマップが乗っている御輿をV6となんだっけ・・・5人組のやつ(バンドみたいなものをやってる人)とキンキキッズと忍者と光GENJIと少年対が担いでやってきて、それをワッショイワッショイと掛け声送ってる状態。

UEFAチャンピオンズリーグも残りは今回の第五節含めて2試合、グループによっては勝ち抜けが決まっているところもあるがアーセナルが入ったグループは第4節まででどのチームも一位勝ち抜けが可能な大混戦状態。これまでアーセナルは、ハイバリーでの対インテル戦で0-3の大敗、前節ホームでの崖っぷちディナモ・キエフ戦では終了間際アシュリーコール魂のヘッドにより気合で勝利を得て1勝2敗1引き分けの勝ち点4、もう勝ち続けるしかない状態で糞インテルホーム・サンシーロに乗り込んでの雪辱戦である。


シーズン前からディフェンス陣の選手層の薄さが指摘されていたが、この大事な試合に不安定なパスカルシガンがCB、ローレンも怪我で右SBは最近CBやってるコロトゥーレというやりくり布陣はせつない。他にもヴィエラ・ジウベウトシウバ・ヴィルトール・キーオンあたりが怪我で離脱し、ベルカンプはいつものように飛行機に乗れず、なんとも心配なチーム状態であるが、結果的にここ最近プレミア・CLともに負けていないのはいい感じではある。


対する糞インテルはレコバ・エムレ・キリあたりはいないけれども、トップにゴリラと快足バカ、中盤のサネザネッティ、ディフェンス3枚という要所は押さえてあってかなりうざそう。特に快足バカは0-3の試合で大活躍だっただけに、ここの対策ができているかどうかは期待したいところだった。


始まってから両者攻めていても決め手に欠ける展開だったがその内容は全く違ってて、糞インテルは攻めるにしても人数をかけずリスクを侵さず、対するアーセナルは攻めても肝心な部分で奪われてしまうという流れである。糞インテルは流石に長年イタリアで上位でやっている分守り倒すのはうまい。ボールを足下に入れるとすぐに寄せがやってきて、サイドに追いやられ数的優位を作られてしまう。まず中盤ではサネザネッティとラムーシがうまく潰し、抜けたとしても最終ラインで対応しきれてしまう。


このままでは不安定な中盤のミスからインテル先制といういやーな流れになっていたのだが、先制点はアーセナルが気合で決める。25分アシュリーコールがタイミングよくオーバーラップしてチャンスを作るとこぼれ球が運良く前で待ってたフリーのアンリの足下に入り、強烈なインサイドで流し込んで0-1。わし絶叫。


こうなるとインテルも引きこもってはいられない。全体のラインを上げて中盤から潰しが多くなると、33分パーラーがミスしてボールを奪われ、うやむやのうちにヴィエリの強引シュートで1-1


スコア上イーブンになったことでまた糞インテルは元に戻る。この時間帯になると気のないロングボールも多くなり、インテルらしい感じに。結局スコアはこのまま動かず前半終了した。


閉塞感が漂っていた。球の出しどころをパサーが探すシーンはアーセナルのゲームでまあまあ見るのだが、それは多くの場合「出しどころがいっぱいあってどこに出したろうかな」という種類の迷いで、この糞インテルと対峙した場合はくやしいけれども出しどころが見つからないという悪循環。特にピレスは消されていて、コールとエドゥの可能性に期待しつつ後半へ。


その不安も吹き飛ばすゴールが48分、糞インテルのスローインをカットしたボールがアンリの足下に入り、マークについたマテラッツィをかわしてラストパス→リュングベリ落ち着いてごおおおおおおおおおおおる。AHHHHHHHHH。1-2


これまでアンリには糞インテルとしては一番いやなストライカーだもんで一枚目にサネッティ、そしてカバーとしてイバンコルドバが対応していて、大体サネッティのところで抑えられていた。してこの2点目のシーンではサネッティが戻らないうちにアンリ得意の緩急で見事にかわしてくれた。すばらしい。


当然インテルはまたラインを上げ、かかり気味になりロングボールを多用する。これはオフサイドとキャンベルの強さでなんとか凌ぎつつ硬直状態が続く。ただこれも強烈なかかり方ではなかったし、それにアーセナルの鋭いカウンターにも期待して見ていた。残り10分になってもスコアは変わらず。糞インテルの方は攻めてはいるものの脅威は相変わらず感じない攻めで、可能性がある快足バカ、マルティンスもアシュリーコールあたりがしっかりついていてうまく機能していない。


83分、糞インテルコーナーキックのクリアボールをアンリにつなぎ、インテルゴール前で件のサネッティとアンリが対峙。これまで押さえ込まれていたアンリがワンステップでかわしてそのまま強烈なシュート。GOOOOLASOOOOOOO!!!。1-3


86分、はしゃぎすぎて苦しくなったアンリがアリアディエールとの交代のためサイドラインに向かっていたところにアシュリーコールからロングボール。なぜかゴール前にはディフェンダー一人しかいなかった。そのままアンリはドリブルしてラストパス。リュングベリスルーしたところをエドゥが詰めて、AHHHHHHHHHHHHH!!!!!。ゴール裏のガナーズサポーターが狂乱している。1-4。現時点でスコア的に雪辱は果たした。すばらしい。


糞インテルがぶち切れていることは画面見ててもよくわかった。勝利に手が届く可能性のあった頃にはあれだけ激しかったプレッシャーもゆるゆる。89分、変わったアリアディエールが競り勝ちゴール前でトルドと1:1になりラストパスをピレス→GOOOOOOOLLLLLAAAAAAHHHH!!!。1-5!!!!!!


このまま終了。勝ち点で糞インテルに並んだだけでなく、最終節アーセナルはハイバリーでのロコモティブ戦に対し、糞インテルは極寒ウクライナまで行っての好調ディナモキエフ戦。これはこれはこれはこれは・・・・勝ち抜け見えてきました。


ありがとうインテル。

日本 0 – 0 カメルーン

もうずっと前から代表自体への興味は薄れていることは、過去のサッカー関係の文を見るとわかるとおもうが、今回はエトオとエムボマの2トップが楽しみで見たのに肝心のエトオがいやがらねえ。あとで調べたところによると病気での欠場らしく、ついでに守備の要リゴベールソングもいないときたもんだ。で結局試合は見た。

それに併せて国際Aマッチデーならではというか、かねてからのカメルーン全体の意志であったと思われる「フォエ追悼試合」がこの前あったし、日本に来たのもつい最近のカメルーン代表が、チームとしてまともなコンディションというのはない。てことでカメルーンがぐだぐだであるのはある程度仕方がないと割り切ることもできるかなあ。

ただその相手をしやがった日本代表が相変わらずダメな感じで、もうどこのどれがどうこうとかどうでもいい。ジーコ変えろとかサイドバックいじれとかも言わねえ。そういう些末な事柄ではなく、肝心な部分で今の代表のサッカーはおもろくないのじゃ。

これは勝ち負けはあまり関係なくて、事実現在J2に所属するバンフォーレ(ヴァンかも)とか今J1優勝争い中のFC東京やらなんでもいいけど、個々に見ると日本代表の方が客観的に強いとされるだろう。が試合の方法がおもしろいのは甲府であり、FC東京なわけで。

かつてズーカーの時代だったとき、ジョホールバルでの岡野を見たとき、トルシエによる方法の結実を感じたとき、なんかよくわからんけど確かに代表のサッカーは面白かったと思うんだよなあ。今はもう一段階上に行くための堪え忍ぶ時期と設定すればそれまでだが、その一段階上というものがまったく見えないというのは悲しいことよ。

まあこんなポン中の試合はどうでもいい。所詮親善試合レベルよ。世良政則のおもしろも通用するんだなあ。

てことで前回と同じく本日のメインイベント(=本気試合)

オランダースコットランド に続きます。

つっても明日以降になりますが。

さっき調べたエトオのニュースのついでのニュースで、キング・オブ・トーキョー、アマラオがついに退団してしまうらしい。今週末は東京ダービー見に行こうかなという気がかなり起きてきた。http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/jtoto/headlines/20031119-00000009-kyodo_sp-spo.html

トルコ 0 – 0 イングランド

EURO2004予選の最終日、フランス・チェコ・ドイツなどすでに結果を待たずして一位通過が決定している優勝候補国をのぞき、一位か二位か、ストレートインかプレーオフかが決定する試合が多数組まれた中、試合前からもっとも注目を集めたのがこの試合だった。



イングランドはこれまで7戦6勝1分の勝ち点19、対するトルコは6勝1敗の勝ち点18、単純に考えるとこの試合の勝敗如何で一位・二位が逆転するというものだが、それ以外にも例えばトルコサポーターの凶暴ぶり、イングランドサポーターの入国禁止、アランシアラーが解説としてトルコへ、オーウェン(怪我)リオ・ファーディナンド(メディカルチェック忘れ)の離脱など、周辺の話題が盛り上がったのが注目を集めた主な要因だった。それ以外に内容面に関して、攻守の要であるFWとCBが離脱したことで、トルコが歴史上初めてイングランドに勝利するかもしれないという状況もあった。



イングランド国歌で大ブーイング、トルコ国歌では大合唱というイングランドにして完全アウェイの環境。イングランドは抜けた大看板2枚の穴埋めにヘスキーとジョン・テリー、ヘスキーはともかくテリーではCBとしてファーディナンドのバックアップ足り得ない。しかもGKはウエストハムのジェームズということで、確かに守備面での不安はかなりあった。



一方トルコは現状でのベストチョイスなんだろう。バシュトゥルクやハサンが出場しないのは戦術上のオプションとして、一度代表引退を表明したトルコのパスサッカーの要、トゥガイが戻ってきていたのはうれしい。トップは”電柱”ハカン・シュクルと、昨年の大活躍で一気にスタメン確定させたニハト。



試合開始からトルコのホームゲームとなるのだが、決定機にまで至ることがない。逆にイングランドは少ないチャンスを活かす形で、ベッカムのクロスから度々形を作った。イングランドの両SBはバランスを取る形であまり攻撃参加することはなく、イングランドの堅いディフェンスが続いた。



そして30分過ぎぐらい、トゥガイがジェラードをPAで倒しイングランドPK獲得。蹴るのは当然ベッカムだが大ズッコケしてしまいチャンスを逃した。これでそれまでのおかしな具合が見えてきた。グラウンド状態が滅茶苦茶になっているようである。確かにトルコのボールつなぎは、さばいているうちにミスでイングランドボールとなることが度々あった。トルコのやりにくさも合点がいく。



またトゥガイはいつものようにバランサーとして動いていたが、エムレが中に中に絞ってしまいセルゲンとポジションバッティングしてしまう場面も結構あった。このため左サイドの動きは左SBに任され、サイド攻撃があまり機能しない。



後半になるとイングランドは当初のゲームプランであったかのように0-0の引き分け狙いな感じになっていた。守備の時は全体が自陣に戻り、あまりアタックはかけずトルコのミスを待つ。トルコの肝であるパス回しも劣悪なグラウンド状態のせいでうまくいってなさそう。



トルコはトゥンジャイ・イルハンと2枚FWを入れて攻撃の厚みを持たせたが、またもやグラウンド状態のために持ち前のスピードが活かしきれずに時間は経過する。イングランドは一つのカウンターで決定機まで持っていく感じでかなり効率がいい。ダイアーに交代してからはそのスピードでサイドを突破する場面や、リュシュトゥと激突した場面があった。



結局トルコはイングランドに勝てなかった。イングランドは頼れる2枚がいなくなった分、全体に守備の意識があったんだと思う。またゲーム前から「アウェイであれ負けなきゃいい」という共通理解はあったはずで、そうなると2002年が思い出されるようなカウンターチームとなることも辞さないんだろう。



トルコはタレントがそろっているもののキャラが被りすぎてる感じだった。バシュトゥルクというオプションがあるなら、彼のドリブルをアクセントとして使ってもよかったのでは。あと主審がコリーナということで完全ホームの環境を活かせず、逆にバランスを取る形でイングランドの方に気を遣う判定をしていたのも見逃せないことだ。



この結果トルコはプレーオフに回り、ラトビアと当たるがまず突破は間違いない。ただこの試合を見て、あるいはチェコーオランダでの力強いチェコの様を思いだし、トルコ優勝はもちろんベスト4もきつい気がしてきた・・・。