前回の激闘で賞賛されたロッキーがいろいろ。
話は前回の終わりの方から始まる。そしてロッキーはまさしく成り上がりもんといった感じで散財し、瞬く間に落ちぶれていってしまう。このへんなんか、現実でありそうな落ち着き方に忠実でいい。そこに追い打ちをかけるのがあのバカチャンピオンアポロ。このバカがいるおかげで物語は進行しているといってもいい。
でもまあなんつうかその、これもまたエイドリアーンだよね。
投稿者: bitch
ロッキー ★★★★★
場末の拳闘場で日銭の試合を重ねていたやさぐれボクサー、ロッキー・バルボア。突然世界チャンプとの対戦が決定しててんやわんや。
ひとつのアメリカン・ドリーム寓話であると同時にこの作品によって監督・脚本・主演のS・スタローンもまたリアルワールドでアメリカン・ドリームを突っ走ることになるというこれまたひとつの、またスタローン自身にとっても金字塔でしょう。
まあなんつうかその、エイドリアーンだよね。
山の郵便配達 ★★★★☆
中国の山奥で郵便配達員をやっている親子の話。
これは各家庭の方針によってそれぞれ違うであろうが、俺の実家では晩飯のときに大体テレビを付けたまま飯を喰っていた。その場合プライムタイムに見る番組の選定に少し考えるべき所があって、要するにエロトークがあるような内容の番組を見るのは好ましくない。飯の席が大変気まずくなるからだ。よって当時かなりコアなダウンタウンファンであった俺は、月曜8時には「HEY HEY HEY」を見ながら飯を喰いたかったけれども、彼らはこの時間帯でも平気で地雷を撒くというのは前々から知っていたため、仕方なく同時間帯で無難な「世界丸見えなんとか」という番組を見ながら飯を喰っていた。
今思えばHEY HEY HEYなんて半分はクソな歌の集まりだし、DTも一番手を抜いてる番組だし、それが今でも続いているというのがよくわからん。一方で世界丸見えもまだ続いているようである。ちなみに昔のDTDXは、普段DTが交わらないようなゲストを呼んでの一時間トーク番組だった。それが今は下世話な不良債権芸能人の吹き溜まりになっているのは悲しいことである。
すげえ前置き長いな。まあその、かつて飯を喰いながらよく見ていた世界丸見えで、この中国山間部、過疎の山村特集というのがよくあって、その中でもこういう郵便に限らず配達系のドキュメンタリーは多かった記憶がある。
でやっと映画の内容だが、こういう淡々とした進行はいいと思う。特段イベントはなく、それよりも父子の情の交わりを描いた感じ、それが表情に表されるというのは清々しい。
ただ終わり方が納得いかない。これからやっと始まると思ったときにバッサリと切られた。本作にクライマックスなど求めてはいないが、じゃああの女はなんだったのよとか、これから彼はどうなるのよとか、その後の予想が頭の中でも巡らないぐらい、ブチ切られる。ここが口惜しかった。
エル・マリアッチ ★★★☆☆
ギターケースにギターを入れてる歌手と、ギターケースにマシンガンを入れている悪人。おれがあいつで、あいつがおれで。
監督とか脚本とかにロバート・ロドリゲスの名前があったのでたぶんそうなんだろうが、内容から見るにこれはあのデスペラードができる前に作られた作品だと思われる。配役もデスペラードに比べてしょぼいつーか、全員知らんし。
内容はもうハチャメチャ。理屈で考えたら矛盾だらけで、歌手はやたらとマシンガンの扱いに慣れているし、本来歌手よりも当然うまいはずのギャングどもが歌手に打ち抜かれたり、出し抜かれたりと、おいおいそりゃねえよいくらなんでもドジですよあんたとつっこみいれたくなるほど、あのギャングバカ。
しかし本作の場合そこは枝葉末節で、内容から察するこの限られた予算の中で見せたい部分は銃の打ち抜き方。始まりからしてかなりいい感じの映像になっているので、内容の矛盾なんて構わず酔いしれることができる。
その点、後半から映画の体裁を保ちだしたつーか、なんとか終わらせようということでなんかもう、無茶苦茶な話になってしまい最後の最後でその枝葉末節の長回しにより気にかかったてのがあった。
ソードフィッシュ ★★★★★
95億ドルが是非欲しい兄ちゃんと、それを手伝わざるをえない状況にさせられてしまうハッカーの恋愛物語。
まず内容以前に、映画の最初から最後まですごくカッチリ作ってある印象がある。物語であるから多少の理不尽や都合の良さはあるけれどもそれは流れの中で無視できる程度であり、たぶんハリウッド映画であるから莫大な予算があったと思うが、本作の場合かけるべきポイントに金をふんだんに使っているので見せたいポイントがいい感じに仕上がっている。それ以上に見ているこっちが物語に引き込まれていってしまうのがわかる。おもしろかった。
だからして、やっていることは長年培われたハリウッドエンターテイメント映画の形をとっているものの、やはり時代とともに洗練されている。最後の裏切り方にしてもしかり。爽やかな裏切られ方は後味が全く悪くない。これぞエンタテイメント。
冒頭で最近の映画はリアリティがないからつまんねぇよべらぼうめとあの男が語っていたが、そもそもハリウッドエンタテイメントにリアリティなんて前から無い。マシンガン撃ちまくりながら街中カーチェイスなんてHALOじゃあるまいし、現実に起こりうるわけがない。では映画の中でのリアリティといえば、それは登場人物がその映画の中の現実にどう考え、どう行動するか、それを見ている側が納得できるかどうかだと思う。その点本作はそれぞれが自分の思いに忠実に動いているので、要するに見ていてもどかしいということがない。これも鑑賞がスムーズに行った理由であろう。
その点アンチヒーローである虎ボルタ&ねえちゃんはテロにテロする組織を作り上げたし、ハッカーは娘ともらった金で二人旅、そこには演出上の正義感なんてのはなく、悪は最終的に罰されていないし、己が意志にそれぞれ忠実である結果だというのがいい。最後の虎ボルタの笑顔がこれでいいんじゃねえのと思わせてくれた。
レミングス
完全クリア達成してから書こうと考えていたけれども、後半からかなり難しくなり時間がかかりそうなので未クリアの状態でUPします。これからも完全クリア目指してちょこちょこやるつもりで、更新は不定期かつ頻繁であろうから形式上サイト外扱いです。
完全クリア達成。攻略サイトとして独立してます。
→→レミングスの攻略
プレイヤーは、命令されなければまっすぐ歩くことしかできないレミングスに命令を与えて、ゴールまでできるだけ多くを誘導するのが目的。各面にはどれくらいの割合のレミングスを誘導できたかによるハードルが設定されており、たとえばある面に出現するレミングスの総数が50、ハードルが80%ならば、少なくとも40のレミングスをゴールまで誘導しなければならない。
これは裏を返せば、残り10のレミングスに関しては他の40を生かすために犠牲として活かすことができるということでもあり、実際この「犠牲者をどう有効活用するか」がパズルを解く決め手となる。ただ犠牲者0(100%)が求められる面も多い。これが難解。
基本はFUN・TRICKY・TAXING・MAYHEMという4つのステージが設定されていて、各ステージに30面ずつ、全120面+α(ハードによっては裏面・ボーナス面があるかも)の大ボリュームパズルである。当然面を進むごとにクリアのハードルも高くなり、中には「人間には無理。機械しか無理。」と思わせるようなハードル設定もある。鬼。
このゲームと自分との関わりはSFCが最初ではない。中学生時分の夏休みホームステイに行ったのだが、そこでの受け入れ先のオヤジが外人のくせに空手の師範でしかもAMIGAマニアというなんだかよくわからん人で、彼の家には膨大な量のピーコされたAMIGA用のゲームフロッピーがあり、そこで初めてモータルコンバットやストIIレインボーバージョン(波動拳連射できるやつね)・シムシティ・そしてレミングスに触れることができた。
ここの一家はジョイスティック+キーボードというとんでもない組み合わせで対戦格闘ゲームを器用にやり込んでいたから凄い。またここで初めて「AMIGA」というパソコンの存在を知った。彼は「AMIGAはナンバー1のパーソナルコンピューターで、NEC?あああのくされね。」的な発言をしていた記憶がある。今でも使ってたらマジ尊敬するんだがなぁ。
ホームステイではネイティブの喋り手に普段の生活から触れるのが名目上の目的であったが、アホな中学生にはそんなことはどうでもよく、実際は現地にあったサブカルチャー的なもの、ゲーセンではX-MENの6人同時プレイができるやつ(ファイナルファイト系)をかなりやった記憶があるし、無修正ポルノ雑誌・エロトランプ(絵柄が全部バチェラー)を見たのもホームステイが最初だったりする。
そして後に京大へ進学したNは無修正ポルノを「税関で万一見つかったら逮捕されるから」というバカ全開な理由でジグソーパズルのように刻み、その一部を財布に入れていたことを今、鮮やかに思い出した。
なんといってもレミングスという生き物そのものが特徴だろう。命令を下さなければそのまま歩いているだけなのだが、一度下した命令にはその状況が命令に対してTrueであれば、良くも悪くも忠実に実行する。
時にそれがやりすぎで、イライラさせられることもあるし、「なんでそこそう動くんだよ!もっと頭使えや!」と一瞬思うものの使うべきは己だということがすぐわかる。
あと集団自殺はかなりおもろい。
1.命令を覚えよ!
まずこの8種類の命令項目をしっかり覚え、それを適宜レミングス達に伝えるための素早い操作が要求される。そのためにはとりあえずアイコンを見てどれがどういう命令なのかを覚えなければならない。FUNの最初の方はチュートリアルみたいなものなので、やっていくうちに自然と覚えるものである。あとは応用的な使い方も覚える必要がある。たとえば、階段は動作の中断にも使えたりする。
2.ゴールまでの絵を描け!
ゲームが始まったらまずはレミングスが出てくる入口とゴールの位置を把握する。その後実行できる命令を見て、どこでどのような命令を与えれば彼らをゴールに誘導できるかをよく考えて操作しなければならない。逆にこの、全体を見て青写真を描けないような面は次の方法でなんとかやってみる。
3.試行錯誤で突破せよ!
青写真が描けなければ、よくわかんないポイントまでレミングスのうち数匹を先発部隊として先行させ、残りはストップで止めておき試行錯誤するしかない。ストップがなければもう色々やってみるしかない。命令にはフェイクも含まれるが、確実にその面攻略のための意図された命令が含まれているので可能性をさぐるべきである。これによってレミングスが意外な行動をやってくれたりして、時に道は開けるものだ。
4.詳しくはレミングスの攻略へどうぞ。
最初は単なるドットの固まりという認識しかなかったのも、プレイを重ねるうちにこのレミングス達が愛おしくなることであろう。
そうなると、以前はおもしろ半分でやっていた集団自殺も自然とやらなくなってしまい、ギブアップにはスタート+セレクトを使用するようになる。そのときがあんた、レミングス中毒者の仲間入りよ。完全クリア目指して精進しましょう。
COWBOY BEBOP にはまってる
今更ながらこの、3年ぐらい前に制作されたアニメーションを毎日見ている。初めて見るのでまだエンディングがどうなるのか知らんのだが、とにかくおもしろい。
筆者のアニメの見方として、たとえば最近これは絶対見逃せない、必見なアニメ・特撮は怪傑ズバット・北斗の拳・ゼンダマン・まんが日本昔ばなし・そしてビバップ、だいたいこれくらいであるけれども、怪傑ズバットはもうスーパーギャグ特撮として見てるし、ゼンダマンは6歳ぐらいのちびっ子が全開に音程を外して歌う歌が楽しみで見ているし、北斗の拳は漢のギャグアクションとして見ているし、まんが日本昔ばなしは常田富士男と市原悦子の声優使い回しっぷりが楽しみで見ているし、なんというか、熱かった時代の息吹を感じるために見ている部分が大きい。要するに、ストーリーは二の次で、なんだかよくわからない熱い血潮に触れるために見ているのである。
そこがビバップの場合、ストーリー・キャラ設定ににどっぷりなんです。こんな風にアニメを見るのはおそらく初めてだ。で、どうしてこんなにものめり込むのかと思ったのだけども、一つは最近のアニメだとほとんどがそうだと思われる、アニメファンに向けたアニメではないというのが大きいと思う。大人が見ても満足できる内容で、ストーリーはテンポが良く密度が濃くて見応えがあるし、毎回オチをきっちり着けるし、妥協がない。ルパンIII世を渋く作り込んだ感じである。
思い返せば大学3年の頃、絶対はまるから絶対見ろとわざわざビデオまで貸してくれたやつがいたのについに見ず仕舞いで返してしまい、ああ今思えば当時の熱かった頃に見ておけばよかったなあと今頃になってちょっと後悔している。さああなたも、未見ならば食わず嫌いはやめて一度見てみよう。アニマックスでの放送だと途中からになるので、レンタルビデオ屋へGO、である。
バトル・ロワイヤルII ★☆☆☆☆
Iの残党と新たに送り込まれる子供とのしょぼい対決の後、ぐだぐだになる映画。
深作欣二の遺作。
前作はわけもわからずに子供同士が殺し合うという設定と、今では名の知れた女優である柴崎コウ(前作ではファンデーション女というぐらい名前知らなかった)や安藤某やメロリンなどなど、強烈なインパクトのあるキャラクターがいたものでなんとか成り立ってた部分はある。
それが今作ではうるさい餓鬼がワーワー騒いでいるだけで、正直うっせえなとしか思えず、しかもストーリー自体も妙な展開になってしまって、あーこれ監督がおっ死んで相当迷走しとるなと、画面から滲み出てくるようにわかるのはナイスだった。
して粗方餓鬼が死んだ後、ヘタな難民を演じてみせる部分が非常に違和感があり、これは駄作であると、多くの方々は認定するであろうと確信した。
ゴジラ対へドラ ★★★★☆
ヘドロの中から生まれたへドラさん。
・原爆 対 公害
・水銀 コバルト カドニウムー 鉛 硫酸 オキシダンー
・かーえせー かーえせー あおぞらーをかーえせー かーえせー
・半漁人が踊るゴーゴー喫茶
・富士裾野100万人ゴーゴー
・突然挿入されるシュールな一枚アニメーション
・ゴジラが空を飛ぶ
このへんでイマジネーションをふくらませてください。じゃなきゃ、見ろ!是非!
ELECTRIC DRAGON 80000V ★☆☆☆☆
電気野郎の対決。
そもそも「鉄男」を前に見てそんなにいい印象持っていないやつがこんなもん見るなと。その選択の時点で間違っているが、それを差っ引いても結構きつい。
まずこの手のをやるなら、勢いでやってしまうならもうショートフィルムの次元でいいと思う。なにも中途半端に50分ぐらいではなくて、もっと短く凝縮した方がいい。というか50分という時間でさえすごく長く感じたんだから。
だめだった。ごめん。