銃の密売屋であるオデールの周りには愛人の女、相棒、そして現金の運び屋のジャッキーがいる。ジャッキーが現金運びの途中に捕まってしまい、自分の事をあれこれチクられることを恐れたオデールは、保釈金融業者を使ってジャッキーを助け出す。そしてジャッキーとオデールは、彼の全財産50万ドルを運び出すためにある計画をブチ立てるのだが・・・。
クエンティン・タランティーノ監督作品第3弾。
第1弾の「レザボアドッグス」をまだ見てないのだが、パルプフィクションと比べると、なんだかスピード感が感じられない。かといって面白くないわけでなく、最後なんかよくできた話である。しかしあの「どうでもいい話の連発」とか、「不条理」なんてものがあんまりないのである。ただそこはタランティーノ作品、表面的にはないが各人それぞれが身勝手な「カスの主張」を持っていて、それがてんでバラバラ、最後には一気に吹き出してしまうというエッセンスは感じられる。
時間軸のずらし方など見せ方のうまさは相変わらずだが、見終わって率直に「スゲェな」とは感じない。なんかフツーの感じなんである。だけど面白い。今回は自分の好きな音楽をいっぱい入れてきたような気がする。
しかし俺はタランティーノにタランティーノ的なものを求めるのである。パルプフィクションの印象があまりに強烈だから、またそれが残ってるばっかりだし、それも仕方ない。