ナチスドイツの強制収容所で大虐殺の手伝いをしていたユダヤ人の話。
この映画はストーリーの構成うんぬんの前に不自由なことが多すぎる。まず一つ、多くの観客がありきにしてしまっているからやってしまうのかもしれないが、第二次世界大戦のドイツあたりを扱った映画の場合はオールキャストドイツ語なりなんなりを話せるようにしろバカ。ハリウッドスターは英語しか話せんというのならドイツとかハンガリーのそのへんのスターを使えハゲ。日本映画に例えると、「顔がまあまあ似てるから」という理由でカンボジアのポルポトの映画を「日本人が日本語で」やると絶対おかしいだろう。いや時代設定やテーマの背景に関して言語というものはすげえ大事だと思うぞ。
二つ目にどうも冒頭から内容がわかりにくい、いや自分英語は話せんがお陰様で日本語英語教育をばっちり受けてきたもんで断片的にワードは理解できる、それにしてはこの字幕おかしくねえか、第一言葉が少なすぎると思い、幸いDVDだったので好きではないが日本語吹替で最初から見てみると結構字幕と吹替が違っている。吹替の方がずいぶんディティールまでフォローしていて、その後「吹替+字幕有り」で見ても、ずーーーーっと字幕がクソ。例えば「彼はどこ人」とか「どういうポジショニングにいる」とか肝心な部分が省略されていて、吹替と字幕ではバルセロナとラージョバジェカノぐらいの差がある。
ストーリーに関してはテーマがテーマだけにかなり重い。ラストにハッピーやら精神的な着陸ポイントなんてない。テーマ通りに重い感じで後味悪く終わるだけだ。そりゃ実話を元にしてるんだからねじ曲げはいかんが、「だからどうした」としか思えない。正直個人的にはこのユダヤ問題もそうだが中東とか朝鮮とか、過去にどさくさにまぎれて「やっちゃった」ことはもう全部チャラ、そんなことよりみんなでキャバクラ行こうぜーてな感じに世の中がならんかなと思ってじっと待ってる。
なるわけねえか。