わたしは貝になりたい ★★★★☆

俺も貝がいいかもな。
第二次世界大戦の被害者、BC級戦犯として処刑されていった下級兵士の想いを形にしたような作品。これまで自分はWWIIの戦犯といえば東条英機とかの戦争責任者、総じて死刑になってしまったA級戦犯を思い浮かべるだけであったが、それは表面上のことであって、実際はそれら戦争責任者に連なる膨大な数の下級兵士がいるわけで、そういった人たちは本作のように半ば冤罪のような形で裁かれていったのだろう。それとこの映画で衝撃的なのが、戦後の人生がどう転んだのかは紙一重の所だということだ。
本作は1959年に上映された、フランキー堺主演の映画のリメイクであるが、リメイク前の昭和34年にリアルタイムで見た人々はどれほどの衝撃だったのだろう。「もしあの時自分が・・・」そう思いながら見た人々、元下級兵士の人々がたくさんいたと思う。これを見て改めてオリジナルのフランキー堺のほうを見たくなった。それでないとこのリメイク作の感想なんて書けないです。

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