毎日更新と言いつつ、早速体調不良で一日飛ばしてしまった。残念。まあこりずにのんびり行きます。
本号の特集は「UNIX活用の要!データベース総点検」ということで、おそらくSD誌最初のDB特集なのかな?一応筆者はデータベース及び関連製品のプリセールスやコンサルティングが本業なので、大好物な分野だ。
記事は当時おそらくまだ珍しかっただろうRDBMSの説明と製品群の紹介などがメイン。面白かったのはRDBMSそのものよりも周辺の開発環境に言及している部分が多かった点。4GL(第4世代言語)なんて今はめったに聞かなくなった単語が頻出し、いかに帳票や画面が手軽に開発できるかという部分に注力を挙げていたようだ。いまだとそちらは汎用的な開発環境に任せ、DBはJDBCから呼び出せばOK、ってことになってもっぱらRDBエンジンの話中心になるので、ここでも時代の流れを感じる。
取り上げられているDBMSは以下の通り。
- Informix
- ORACLE
- SYBASE
- UNIFY
- Empress
- INGRES
- G-BASE
- Easy-Call
- GemStone
- ObjectStore
- ONTOS
- VERSANT
- Objectivity/DB
なお、GemStone以下はOODBMS(オブジェクト指向DB)だ。知らないものも多いなあ。この中でそのまま繁栄しているのはOracleくらいか。InformixはIBMに買われ、SYBASEはSAPに買われてどちらも虫の息だけど、SYBASEのWindows版はSQL ServerとしてRDBMSの勝ち組に。INGRESからはPostgreSQLが生まれ(Ingresもまだ生きてるし、筆者もバッチリ仕事で関わっているが)、あとはここにはないMySQLが今の代表的なRDBMSか。OODBMSは知識がないのでわからん。
一般記事や連載は相変わらずオブジェクト指向とNeXTが多い。なんとなく記事の著者たちのノリが当時のパソコン雑誌を思い出して、今のSD誌とは違った雰囲気だ。これがここから20年でどのように変わっていくのか、それが一気に読み進める理由だったりする。