アメリカ南極調査隊のもとに、他国の調査隊から一匹の犬がやってきた。その国に連絡すれども反応は無し。行ってみると、変な”いきもの”の焼けこげた体が。そして犬はクリーチャーに変身し襲いまくる。
SFXのクリーチャーホラーなんだが、ものすごく怖い。もちろんデロンデロンの視覚的な恐怖もあるんだが、それよりも彼ら密室空間にいるもの同士の猜疑心がビンビンに伝わる恐怖感というものがすばらしいと思う。
クリーチャーも、これが現代のCGで作られたものだったら全然怖くなかったと思うが、当時の技術でがんばって汁を噴き出させ、内蔵をえぐり出し、気持ちの悪~いゲテモノを描いていると思う。特にあの心臓マッサージ!すげーぇ。せーぇのでバキーンキャー!です。
そして人間どもの争い。血を採取して火にかざしてみるシーンはこの映画を象徴していて、ラストの大ボスとの戦いよりこちらの方がクライマックスと言えるのではないだろうか。実際、血がビターン!ブルブルー!ってなったときは大声出してびっくしりたし、ホラー映画でも滅多にビビらない自分があそこまで恐怖したのは、それまで溜まりに溜まった猜疑心が一気に吹き出した感じで、ものすごかった。横ではロープにつながれっぱなしだし。
ラストシーンは後にわかったのだが、あの意味深な二人の会話にはやはり意味があった。疲れきった隊長の、絶望的な感じと、自分でもソノ自覚のある黒人隊員。「言っておくがー・・・・」「言わなくていい」「聞いてどうなるもんでもない」なんか変な感じだと思ってたが、確かに隊長だけ白いよ。それが強調されてる。くぁ、コワー。
是非観ることをお勧めします。