冒頭のコラム「Pacific Connection」では、この年のSunWorldでJavaがお披露目されたことが書かれている。Java誕生は95年か。今やすっかりレガシー言語扱いされているが(勘違い?)、企業システムのみならずHadoop周りはすべてJavaだし、まだまだ使われそうだ。
特集は「マルチメディアで行こう!」。インターネットと並んでこの頃のIT関連の流行語だ。今やすっかり聞かなくなったが、それはコンピュータで映像や音声を扱うことが当然になったことを示しているんだろう。特集後半のマルチメディア関連デバイスの紹介では見えるラジオ、PHS、プレステ(初代)など懐かしのデバイスが多く挙げられている。今でも健在なのはDVDくらいか。ちなみにマルチメディアパソコンとして真っ先に紹介されているのがPC-9821Cb2/Cx2、いわゆる98CanBeだというのが時代を表している。
SAMBAの短期連載、後半では設定ファイルのsmb.confの書き方が紹介されている。うーん、基本的には今と変わらないね。20年以上このスタイルなのか(まあ変える必要もなかったのだろうけど)。
連載「BSD倶楽部」のFreeBSD(98)では、XFree86(98)の導入が取り上げられている。筆者は97年頃にこれに挑戦してまともに動かせなかったのを思い出す。当時は設定ファイルのパラメータを手修正しては試して調整を繰り返していたはず。今は何も考えずにLinuxのXが動くので隔世の感だね。
BSD on Windows(略してBOW)というのが紹介されている。当時からWindows上でUNIXコマンドを使いたいというニーズはあったようで、これがCygwinなどを経て今のBash on Windowsなどの登場につながっていくのだろう(もちろんそれぞれ技術的には全く別物だけど)。
玉川さんの連載(知っている人だとつい馴れ馴れしく書いてしまう)では今号からDelphiが取り上げられている。筆者が通った大学(文系のみの大学)の計算機概論ではDelphiを使っていたのを思い出す。