戦後15年頃の広島呉、山守組と結託した打本組に反発した広能昌三らの話。
PART3でついに旭が登場。そして梅辰が明石組の広島担当・岩井として復活。
シリーズ中ストーリー的見応えでは恐らく最高の作品。代理戦争の名の通り、上の連中の思惑が交錯する中で、若い連中が無碍に消耗されていくストーリーは、現実のパワーポリティクスさながらで、各自の身の置き方が様々に移り変わるのが醍醐味だ。ここにきてようやく広能が中心に描かれるようになったが、今回もやはり彼の一本気なスジ重視の考え方は受け入れられず、欲や権力によって次第に追い込まれるのがせづねえ。
山守のオヤジはPART3にしてそのキャラクターを見事に掴みきり、槇原は相変わらずヘタレており、槇原よりヘタレな打本、江田と松永の言うだけ番長ぶりもお見事、唯一広能の味方になるのか・・・?と思われた旭ですら、結局バランス・オブ・パワー重視の政治的配慮で大きな流れに飲み込まれてしまった。孤立する広能を助けたのはPART1に続きまたもや梅辰、ただし若杉からの復活で明石組の岩井としての立場からである。従って、若杉のような純粋な任侠道的発想ではなく、あくまで明石組の広島進出という政治的な力が作用するというのはなんとも。ここにきてヤクザ映画から暴力を背景にした政治ドラマへと、シリーズの作風を最も色濃く出している作品になっている。
ミーハー目線:アキラかっこいい!!!!アキラがセリフを言う度に心の中で「かっけー」とつぶやいていた。美空ひばりとの離婚会見で山口組三代目・田岡が同席したのはこれより前だったのだろうか、その後借金問題などでスター街道からは外れてしまったが、それでもアキラは最強クラスのスターだと今でも思う。