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【注目チーム:ブラジル】 監督 カルロス・アウベルト・パヘイラ
GK ジダ GK ホジェーリオ・セニ GK ジュリオ・セーザル DF カフー DF ルシオ DF フアン DF ロベルト・カルロス DF シシーニョ DF ルイゾン DF クリス DF ジウベルト |
MF エメルソン MF カカ MF ロナウジーニョ MF ゼ・ロベルト MF ジウベルト・シウバ MF エジミウソン MF ジュニーニョ・ペルナンブカーノ MF リカルジーニョ |
FW アドリアーノ FW ロナウド FW フレッジ FW ロビーニョ |
基本フォーメーション:4-4-2 FWアドリアーノ FWロナウド MFロナウジーニョ MFカカ MFゼ・ロベルト MFエメルソン DFロベルト・カルロス DFカフー DFルシオ DFフアン GKジダ |
別フォーメーション:3-5-2 FWロナウド FWロナウジーニョ MFカカ SHロベルト・カルロス SHカフー ——————————— MFゼ・ロベルト MFエメルソン DFエジミウソン DFルシオ DFフアン GKジダ |
クアルテット・マジコは実現するのか。ブラジル国民ならずともサッカーファンであれば期待を込めて色んな思いを巡らしているだろう。マジコ+両サイド馬鹿上がりの超攻撃的なブラジルは見たいけれども、それだと守備が崩壊する不安があるというのが議論の材料。ブラジル人であり日本人的な謙虚さを併せ持つマリーニョさんは、FOOT!において別フォーメーションのような布陣を提唱していた。つまり、両サイド馬鹿上がりするのであればそれらのカバーをボランチの1枚が担当すると。攻撃にスーパーなプレイヤーが数多いブラジルだからこそできる役割分担、前は守備の負担を負わない代わりに攻撃の一切を担うし、後ろのルシオはバイエルンでやるようにかっちょいいドリブル突破を絶対にしない。
結局(スタメンの形を)どちらでいくのかというのはパヘイラの性格やこれまでの結果が判断材料となるだろう。「マジコが実現したのは1試合しかない」とは言え、これはロナウドの怪我等もありフォーメーションだけ見ると伝統の4-4-2を踏襲している。それでもなお卓越した個人技でコンフェデ優勝、南米予選トップなど実績を上げているので、個人的にはマジコは頑なに維持すると思っている。
直前のテストマッチも、スイスのルツェルン地方選抜・ニュージーランドと、他の優勝候補に比べて明らかに調整の意味合いが強い。つまりこれらである程度マジコスタイルを固める意図があるのではなかろうか。
ただ当然交代はあるわけで、その過程で後半中頃から別フォーメーションになったりすることはあるだろう。超絶な攻撃に魅力があるチームだから、前半で勝負を決めあとは控え(つっても別の国ならスタメン確定の人材ばかりだが)に任せるやり方もあるだろうし、ここ一番にフリーキックで一点欲しいときはジュニーニョ、ヒカルジーニョなど切り札も用意してある。
優勝はブラジルで決まり。一般人から専門家まで一様にそう言うだろう。優勝予想はある意味「ブラジルが優勝する」という事が前提になっている。ここは素直に、穴を見つけるのが馬鹿らしくなるぐらいガッチガチに攻撃でねじ伏せての優勝を期待しよう。
【順位予想】
1位:ブラジル
2位:クロアチア
俺は日本人であるから、気持ちだけなら当然日本にはグループリーグを突破してもらいたい。別にナショナリズムどうこうではなく(日本ではそんなにナショナリズム教育が熱心でないし)、日本人に一番身近なプロリーグがJリーグであり、そのJリーグに所属する、あるいは通過した、よく知ってるプレイヤーがいっぱい出るチームが日本代表だからだ。それこそ中田英なんてベルマーレ時代(野口とかベッチーニョとかいた頃)大好きだったし、HSVの試合を見る時後半からしか出ない(あるいは使われない)とわかってても高原の登場を期待している。今シーズンの唯一の得点シーンもちゃんと見てたし。
でも残念ながら、俺は盲目的な、あるいは俄かな「日本代表サポーター」にはなりきれなかった。性格的に。もちろんサポーター行為がもたらす高揚感や情熱は端から見ててもわかるし、正直あそこまでサポーターになれる気質の人々がうらやましい時もある。いや皮肉とかではなくて。なので、日本代表は気になるチームではあるけれども、やはり32の中の1つでしかない。
日本に対する弁明を書いたところで予想に移ろう。1位は上に書いた理由から、優勝に一番近いのがグループ1位であるということで問答無用ブラジル。2位は残念ながらこちらも問答無用でクロアチアになるだろう。個人の質、プレイするリーグ、チームの出来、監督のヴィジョンなど色んな面から比べても、クロアチア、オーストラリア、日本ではかなりの差があると感じる。
クロアチアは直前になって息子クラニチャルへの不安が高まり、チーム自体のコンディションも悪そうだが、これがピーキングの都合だとすると却って不気味でもある。オーストラリアは主力の怪我人が続出しているが、元々フィジカルの強さが特徴であるからそれも次第に取り戻してくるだろう。
また日本人が日本代表のGL突破を予想する際は、通常日本代表目線で発想を展開する。例えば「初戦のオーストラリア戦には何とか勝つか引き分け、勝負はクロアチア戦、ブラジル戦は仲良しこよしでできればいいね」なんてありがちな発想だ。ただこれ視点を変えてみると、GL突破の勝ち点予測を1-1-1(1敗はブラジル戦)の「勝ち点4」とした場合、日本が対戦する国は「勝ち点3」を相対的に取りやすい相手として日本を想定するだろう。つまり、日本の思惑はどうあれ対戦相手すべてが日本戦こそ一番力を入れている試合だと見ることも出来る。こうなると尚更きつい。
最早これは「他人の芝生は青い」という段階でもない。ネタ監督の集大成を見届けよう。