生まれながらの脳性麻痺で左足がかろうじて動く感じのクリスティ・ブラウンの人生を描いた話。
わしが通った小学校では障害者学級があって、子供の頃はデリカシーなんてものは存在しないから今思えば随分ひどいことをやっていた。言葉の暴力なんて技も知らないガキの分際では、よくちんちんを見せてもらったりしていた。正直変態だが、子供の頃他人のちんちんを見るという行為は文句なしに面白かったのである。よって障害を持つ子供に対していじめを行っている感覚など無く、なんとなく面白いなあって感じでちんちんをよく見ていた。
障害を持つ人に対して変に過保護になったり、また別ベクトルで蔑んだりマイナスの視点から見るというのは、もともと過保護オンリーでこれまでやってきた障害を持つ人ならばともかく、上記のように親さんの考えで障害を持たない子供と同じように育てて行くという方針でやってきた人にとってはそれはもう、うっとおしいことこの上ないだろう。もちろん社会的な障害者に対する援助(バリアフリーってやつだ)はありがたいだろうが、ヘタに聖人君子的な視点で、あるいは生まれながらマイナスの宿命を負ったという視点で見られると、それだけでも相当のプレッシャーとなると思う。
クリスティもまた兄弟と同じように育てられ、ふつうに育っていったが、やはりいわゆる反抗期で少し面倒な事になってしまった。以前「ザ・ノンフィクション」かなんかで見たのだけれども、クリスティと同じような部分麻痺の若者がデリヘルを呼ぶシーンがすごく印象的だった。なんとなく障害者を純真無垢な感じで見てしまいがちだが、普通に育てば当然性欲もあるだろうし、それなりに精神的な葛藤もあるだろうし、それはデリヘルの若者であれクリスティであれ、自分であれ同じであろうと。
なにしろクリスティに対する家族や社会の関わり方がよかった。母子の描き方もいいね。