父親を黒人に殺され、ネオナチの白人至上思想にはまってしまったデレクと、その弟ダニーの重くせづねぇ話。
ラストのヤリ逃げはこの映画にして有り得る範囲のものだと思う。今まで散々やらかしておいて、そんなハッピーエンドて虫がよすぎるわね。ただそれにしてもやっぱこう、、重いよね・・・。
これが果たして人種差別故の出来事なのか、それは見えてこなかった。この映画のように「隣の黒人が黒人だからむかついてきた」といった単純なものではなく、アメリカ社会には歴史的に見ても未だ深い深い部分で人種差別が根付いていることだろう。たとえば詳しくは知らんが黒人の方が就業率が低かったり、犯罪者になる率が高かったりするのではないかと思う。この辺は基本的に単一民族国家である日本(朝鮮問題とかあるけど)に生まれ育ったというのも影響しているかもしれない。
なのでどちらかと言えば、思春期やっっちゃった物語の側面が強く感じられたのである。例えば自分の場合高校の頃、「あいつスカしとるな」という理由で不良の人に便所に呼び出しくらいリンチを受けるという光景が、特に年度初めぐらいによくわかんねえ勢力争いの余波で散見された。当時自分はスカしてなかったので(今もか)ボコられることはなかったが、確かに何十人単位でボコられ、それに呼応して何十人単位で高校をドロップアウトしていったのである。今はあまり進学できない進学校に変わったらしいです。
それがアメリカになると、きっかけとしての人種があり、手段としてのバスケットがあり、ガンがあると。でもなー。ガンはきついよガンは。「あの時ぶん殴ってごめんね。てへっ。ちょっとした若気の至りさ」「気にすんな。ほんとは気にしてるけど」で済みそうか済まないかわからんけど、ガンはなー。「あのときガンで殺してごめんね。」では済まんからなー。それを言っちゃあなんでもそうか。