機動警察パトレイバー劇場版 ★★★★☆

人型ロボット・レイバーを独占的に市場に供給する篠原重工。その新型OS「HOS」を搭載したレイバーが暴走する事件が多発した。これを解明するパトレイバーの人達の話。
本作は漫画「機動警察パトレイバー」が原作になっているものの、原作及びアニメ版とは全く切り離して考えるべき作品なんだろう。クレジットも「原案」になってるし。自分自身パトレイバーの漫画は未読で、またアニメもかなり昔に1話見たことがあるなーぐらいの記憶がある程度で、「パトレイバー」初体験といっても差し支えなかろうがそれでもなんの違和感もなく、例えば登場人物のポジショニングがイマイチわからんとかは無く、すんなり見ることができたのはポイント高い。
監督は押井守。AVARONでも少し触れたがこの人は実写映画でさえアニメの方法を用いざるを得ないようなアニメ職人で、アニメを作らせると非常にうまい。素人目から見てもアニメは実写に比べてまずカメラ撮影ではなくセル画である点で見せ方の方法が違うんだろうし、またリアルワールドではあり得ない状況設定、場面設定も絵に描くだけで一発という違いがある。この辺は利点でも欠点でもなくたんなる実写とアニメの違いではあるが、そこの使い方を心得ている、要するに押井守はじめIGなどのアニメ職人集団が気合い入れて作ると、アニメとしておもしろくはなる。よく押井作品の演出がいいと言われるのもこのへんなんだろう。
でストーリーもかなり骨太な感じ。遊馬というキャラクターが犯人を追いつめる過程がテンポ良くまとまっていて、さらに別で行動している部長みたいな人と刑事二人のやりとりが深みを出している。自分はレイバー部隊に対してなんの思い入れもないので、あの台風で海の真ん中に行くぐらいまでがかなり入り込んで見ることができた。逆にこういうハードボイルドな感じをアニメでやられるとムカついてくるとかあるなら逆効果だな。
あとはもう、アニメを受け入れられるかどうかって話になりそう。世の中にはアニメというだけで全否定という方も結構いらっしゃるようで、このへんは個人の主観であるからダメなもんはダメでしょうがないが、アニメに特に抵抗がない諸氏は楽しめるんじゃないかなあと思う。
参考までに好きなアニメベスト3でも書いとくか。現時点で浮かんできたやつ&暫定ね。
1.ベルサイユのばら
2.未来少年コナン
3.ハイジ
仮に「特撮も有り」てなったら1位に怪傑ズバットが食い込んで以下順送りになる。こういう趣向でもまあまあ楽しんで見れます。

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