いや、もうタイトルのまんまですから。隣人が恐いです。何かすごく恐いです。
といっても別に彼がパンチパーマのやーさんとか、暴走族の特攻隊長であるというわけではない。多分。おそらく30代前半ぐらいの、少なくとも容貌はいたって普通の人である。30代前半ぐらいで家賃4万5千円のアパートに住んでるところに関しては何か事情があるのかな、とは思ったりもするが、私もいずれそうなってしまう可能性もあるのでそれはさておき、ということにしておこう。家賃に金使うぐらいならほかのところで贅沢するというライフスタイルを選択したのかもしれないし、何か夢や目標みたいなものがあってそのために節約生活を強いられているのかもしれないし、ただ単に普通に貧乏なだけのかもしれないし、何よりもそれは本人の勝手であって、ネット上のこんなアホサイトで私のようなアホに勝手な憶測をたてられる筋合いは全くないのであって、というわけで隣人さん、ごめんなさい。でもあんた恐いです。
では何が恐いのかというと、キ○○イなんです、彼は。
もともと私は隣人というものに対して割と許容力のある人間だと思う。朝の5時に隣人が女と生殖活動に励んでいる音で起こされても、彼の持続力に感心こそすれ(本当に長いんですよ、これが)、それに対してうんざりすることはない。午前3時に念仏を唱えてても別に全然OKである。彼が倉木麻衣や小柳ゆきなど、少し私の理解の範疇を越えていると言わざるを得ないような音楽をかけてても、私もおそらく彼の理解の範疇を越えているような音楽、例えばザ・フォールなど、をかければいいだけの話である。例えザ・フォールが彼だけでなく私の理解の範疇を越えていたとしても。ていうか私も隣のことを気にせずに音楽を大音量でかけてしまうタイプなので、隣人が同様に私のことを気にせずに色々と不思議な音を出してくれるのは、かえって気が楽である。お互いに相手が発する音に関して文句は言わないという暗黙の了解が成立していると私は勝手に思っている。
しかし最近彼がキ○○イだということに気づいてしまった。
普通でないのだ、彼の部屋から発せられる音が。もちろん音楽や生殖活動の音などは限りなく普通の音ではあるが、そのほかにも彼は大声で奇声を頻繁にあげる。「ウオオオオオ!」「ウキャー!」「ウキョー!」「グエエエッ!」って。ね、普通じゃないでしょ?往年の少年漫画は独特な叫び声の宝庫であるが、それらのキャラがドラえもんのもしもボックスの力を借りるなどして現実世界に足を踏み入れたら、彼らと隣人は次のような会話交わすだろう:
ミスターカーメン「マキマキー!」
ストレイツォ:「MMMMMMOOOHHHHH(ムンンンンンオオオオオオオ)!!」
ジャギ:「あいひひ ぷけけ・・・ どぉえへぷ!! うえ!えお!! へぎ!! ぶひゃ!! であ!! ぶ!! はわわ!! げうっ!! ばわ!!」
隣人:「ウキョー!」
まあさすがに本場の人たちに比べれば隣人のはある程度見劣りするのは否めないが、要はこれで会話が成り立ってしまう、ということだ。恐ろしい世界である。先程「別に全然OKである」で片づけた念仏も、よく考えればちょっと変である。
もちろん本質的に彼の発する音は私にとって迷惑ではない。私が訳の分からない音楽を大音量でかけてる以上、彼にも訳の分からない奇声を大音量で発する権利は十分にあるはずだ。それは分かっている。分かっているのだが、それでも一抹の不安、否、恐怖(と言い切ってしまおう)を感じてしまう。
隣人が恐い。