うだつの上がらぬ少林寺拳法使い達が、サッカーで一旗あげる話。
久々に見る前の期待が大きい作品。遡ってみるとPARTY7以来かもしれん。あれはひどい映画だった。しかしこの少林サッカーの場合はちと違う。まず去年の段階で、つまり香港で上映中で日本では公開されていない状況の中で、映画専門誌の「2001年のよかった映画ベストテン」にランクインしたということを聞いていて、なんというか期待してもいいよ光線が出ていた。
映画館で観たのだが、まず驚いたのは映画の内容よりも映画館内と自分との温度差。コメディー映画を映画館で観たのは「ラヂオのじかん」以来だが、今回特に感じたのは総じて女性の笑いの温度が低いこと。わっかりやすい笑いのポイントでどっかんどっかん笑うし、逆にこっちがクスっとくるような、いわゆるシュールな笑いの部分にはまったく反応しない。最近特にレベルダウンが際立つNHKの「爆笑オンエアバトル」の客も女性が多いし、しかもどうしようもなく笑えないネタが高キロバトルだったりする。
で話もわかりやすい。逆にこういう映画が難解なストーリーだとそれはそれで困る。前評判では「ノリがアストロ球団」ということでも期待していたのだが、実際見てみるとアストロとは全く別次元だった。アストロの場合は「一試合完全燃焼」している姿が見ててバカかっこいいのであって、少林サッカーのように笑わせにかかっているんじゃない。そこは期待はずれだった。
しかしまあ、お笑い映画として軽く見るのにはいいのではないでしょうか。