ホテルのベルボーイの元に次々に訪れる客達。
原題Four Rooms の通り、この映画はホテルの4つの部屋での出来事をオムニバス形式で構成し、それを一人のベルボーイを中心として作り上げているのでどちらかといえばそれぞれの話が相互に関わり合うパルプフィクションのような形式ではなく、短編映画の集合といえる。
本作はその4つの部屋ごとに監督を変えているのでそれぞれが短編映画のようになってしまったわけで、これがたとえばタランティーノ一人で監督し構成までやっていたならばそれぞれの部屋で起きた出来事がお互いに作用しあうような、もっと見応えある構成にできたのがもったいない。
でまぁそれぞれの話だが、これはおもしろかった。3つ目の臭い話、4つ目のギャンブル話、特にこの二つはラストに集約されるような構成なんだが、そのラストまでのもって行き方、そしてラストの一瞬の潔いタイミング、計算されたものだろうが見ていて素直におもしろい。ためてためてためてラストあっさり、こういう方法好きです。はい。