魔界村


発売日
定価
メーカー
ジャンル

1985年9月(AC) 1986年6月13日(FC)
無料~100円(AC) 5,500円(税無)(FC)
カプコン
ゾンビアクション

 ゲームの内容とゲーム進行

ゲーセンでやったなー。
プレイヤーは、魔王アスタロトにさらわれたプリンセスを助けるため、騎士アーサーを操り各面をクリアするという当時として設定はよくありがちな内容のアクションゲーム。ただしその無数の同類アクションゲームの中から後々までこの魔界村の名前が残っている理由はなんといっても難易度。そして悪魔風でかっこいいキャラクターとBGMなど全体の雰囲気である。
全6面の、1週目をクリアした後に全体がスピードアップした2週目クリアで真のエンディング。よって本当の意味でのクリアまで都合12面の大冒険である。各面のラストにはボスが待ちかまえており、1面は一角獣、2面は一角獣×2、3・4面はドラゴン、5面はサタン、そして6面は道中にそれぞれのボスと戦い、最後にアスタロトとの対戦という構成。
1985年といえば自分はまだ幼稚園か小学生のはじめ頃、さすがにそのころゲーセンに行ってるほど不良ではありません。ただ中高生のころよく行ったゲーセンでは、普通のゲーセンのように主力の筐体で最新のゲームを常に更新し、店の経営に資する一方で、一時代前とか古き良きゲームは店の隅っこの方にひっそりと置いておく、という方針をとっていたのである。
しかも、主力の最新ゲームが1PLAY50円に対して、その時代遅れのゲーム群は1PLAY10円!!金額だけで言えば最新ゲームの5倍遊べるということで、自分及びまわりの貧乏学生はむしろ隅っこの10円ゲームを主に遊んでいた。そのなかに、昔のHボタンを連打したらアレな部分が見える脱衣麻雀とか、戦いの挽歌とか、そして本作などが置かれていたのである。
さらに、それら10円ゲームの筐体はこれまた古ーい、おそらく昔ゼビウスあたりに使われていたであろう筐体に、無理矢理ストリートファイターの6ボタンコンパネをはめ込んでいて(6ボタンだと色々対応できるから)、古さ故に筐体自体がイカレて、時にクレジットが無制限になったり、プレイ中にいきなりリセットされたり、良くも悪くも面白いことがよく起きた。本作魔界村が無限クレジットになった時があったが、その時は全然知らんやつ同士で回しあい、散々やり倒したあげくに小指が無い店のオヤジにぶん殴られたという面白い経験もある。
 ゲームの特徴

アリーマー
ボスまでたどり着く間には数々の敵&ギミックが盛りだくさん、中でも後々に単体主役を張るまでに出世したレッドアリーマーとの数度のガチンコ勝負はとても燃える。
一番雑魚敵であるゾンビくん達にしても、このゲームでは全く雑魚として切り捨てることはできない。通常スクロール系アクションゲームの雑魚敵というのは画面の端っこから出てくるので、いざ自分に対峙するまでに準備が出来てるのでほぼ対応できるのだが、魔界村の場合ゾンビは下からボコボコっと生まれてくるもんだから、これが3匹くらいまとまって追いかけられると結構怖い。
さらに5面では火の玉小僧と骨みたいなのを投げる茶色い飛行物が徒党を組んでアーサーに向かってきて、さんざんなまでにえげつない攻撃をしてくる。
そう、特徴とはボスよりもボス以前の方が難しいということが一つある。
そしてアーサーははじめ鎧を着ているけれども、これが敵にやられた場合にその鎧が脱がされ、裸一貫で勝負していくことになるということ。この、やたら難しいけれども即死ゲーではないという点も重要である。これが故に魔界村のノーミスクリアというのは、理不尽なやられ方をしてもまだ挽回のチャンスがある(たまに途中で鎧をくれるから)ということもあり、自分のテクを試すのによく使われるようだ。
俺ですか。俺は・・・5面の途中にいるアリーマーによくやられます。あと6面のアリーマー連続の所。・・・・・まだノーミスクリア達成してません。はい。
 ゲームの攻略

アスタロト。ラストが弱いって。
1.十字架を入手せよ
まず自分の場合、一度「十字架持ってねぇとアスタロトの所には行けないんですよボケ」という英語の字を見た経験があって、確か素っ気なく5面に戻されて、そのときすごく苦労して辿り着いたのにそりゃねぇぜと、ほんと凹んだのでこれは絶対クリアせねばならない条件。
理想としては、5-6面までは標準の槍か、短剣で進み、5-6面で十字架入手、というのがいいのかもしれない。敵による火の玉とか弾とか、飛弾攻撃が多くなるのが5-6面からだし、それまでは画面端まで届く槍か短剣が使いやすい。たいまつと斧は攻略となると却下。たいまつクリアはおもしろそうだけどなぁ。
とにかく、十字架が出たらその時点で取るべき。
2.対アリーマー
専門の攻略サイトには恐らく完璧な対アリーマー戦法があると思うんだが、自分はだいたいこんな感じ。
基本的にアリーマーは接近戦で臨む。そうするとアリーマーが地上に降りて、こっちに向かってくるからそれを連射で撃破。あるいはアリーマーが飛んでいる状況になると、とにかく動いてこちらの場所を特定させず、そして武器で牽制しながら機会を待って接近戦を狙う。それと、この場合は牽制中に何度かアリーマーに攻撃してることもあるので、意外に特攻しても大丈夫だったりする。
要するに、接近して向かってきたところに連射。これでいい。
3.対ボス
・一角獣→基本的にはタイミングを計って3発ずつくらい。大ジャンプをされるような状況にもっていかないようにすることが大事。
・ドラゴン→まずは最初の攻撃で尻尾の大部分を壊すのがベスト。あとは逃げながら遠目に撃つのがいい。こいつは色々イレギュラーな動きをするから、接近戦はとどめを刺すの以外はやらないのがいい。
・サタン→連打。飛んできたら気合でかわす。
・アスタロト→体の真ん中にある変な顔がヒットポイント。弾の出る間隔を見て、ジャンプして一発。これを繰り返して時間をかけて倒す。
 総評

達成。
この後、レッドアリーマーシリーズはしらんが、魔界村シリーズはアーケードで大魔界村(のちにMDとPCESGに移植された)、SFCで超魔界村、そして最近魔界村シリーズの続編と位置づけられているマキシモがPS2で登場し、まだまだ忘れられてない。変なとこで謎魔界村ちゅうのもあったな。
そのなかで、個人的には大魔界村と超魔界村はかなり難しく、全クリアはもんのすごい時間と気力を要する(超魔界村はラスボスが鬼すぎ)。しかし、本作は難易度高い高いと言っても一応クリアが可能な程度の難易度で、まずこの魔界村の雰囲気を楽しむ、そしてあわよくばクリアしてしまうということも可能のなので、今からやるなら最新のマキシモではなく本作を通過してみるのがよろしい。
にしても名作というのはどれも、音楽とともにあるなぁ。

ハンニバル ★★★☆☆

羊たちの沈黙のラストから、国外逃亡中の連続殺人犯ハンニバル・レクター。その彼に顔を剥がれた大富豪メイソンは、復讐せんと彼をおびき出すためFBIに圧力をかけ、捜査官クラリス・スターリングを10年ぶりに彼の担当に戻させた。そのころクラリスは担当する事件で多くの死者を出し、世間から非難を浴びていた。
前作「羊たちの沈黙」が1991年公開、10年ぶりの続編である。当時をプレイバックしてみるとその前年ぐらいに「氷の微笑」というサスペンスが上映されて大当たり、主演のシャロンストーンの股座が見えた見えないで中学生大はしゃぎしたもんです。そういう時にタイミングよく「羊たちの沈黙」が公開されて、またエロサスペンスかと期待してみるとなんともグロサスペンスだった、中学生大萎えという思い出がある。
で前作はレクターの手のひらで踊るクラリスという構図が絶妙でとても面白かった記憶があるのだが、本作ではあんなに狡猾で裏の裏まで見通してるかのレクター殿がナマクラ野郎に成り下がっており、あの強大なレクター先生はどこへ行ったのよと思ってしまう。
大体が捕まっちゃだめだろう。あんなあっさりと捕まってはキャラ付け台無しだ。それよりも今回はクラリス大好きレクターという位置づけが強調されたようで、もうそれはそれはクラリスにやさしい。自分の手も差し出すぐらいだ。
そして話題になってた脳味噌シーンは、グロいというよりも笑いが先に来た。あれ怖いより爆笑だろ。確かにおかしかったのだが、なんかこう全体的にひきしまってなかったです。
なので、前作を見て大好きというようならばトーンダウンしているのでお勧めできない。ただ脳味噌シーンは笑えるので見るといい。

スリーピーホロウ ★★★☆☆

1900年にさしかかろうとしている19世紀末のアメリカ。そのはずれにあるスリーピーホロウという村で連続首切り殺人事件が起きた。犯人調査に向かう捜査官某がそこで見たのは、その村の同族的閉鎖環境から生まれる怨念めいた事実だった。
一応ホラー映画のカテゴリに入ると思うが、今日日のホラー映画はどれもこれも、とりあえずCG使ってなんやら怖いのをつくっとけば客は怖がるやろう、どうせホラー映画なんて暇つぶし以外ありえんのだからねーと考えているのかどうだか、さっぱり怖くないのです。
本作の場合その首切り映像等をCGによってリアルに表現しているようだが、正直なところ怖いという前に、「ようがんばったな技術屋」という感想が漏れてしまうわけで、CGではなんの感情も生まれないというのはここ最近の通念のようです。虫は生理的にびっくりしたが。
そうなると、全体から醸し出す怖さを追求するようなストーリー重視の勝負になってくるのだけども(要するにB級映画の方法では勝負できない)、本作では犯人が結局魔女ありきのファンタジックなものだったので自分は入り込めませんでした。後半明らかになる裏の操り師にしたってなんかグダグダだったし、どうもこう、ジョニーデップmeetsC・リッチというわりになんだかパッとしてない作品でした。
ただこの全体の世界観がアリならば、結構おもしろいんじゃなかろうか。いずれにしろ自分はファンタジーというカテゴリは苦手です。

コピーキャット ★★★★☆

精神異常者の連続殺人を研究している女。彼女は一度殺されかけ、それがために外出恐怖症になっている。そして数年後、かつての連続殺人を模倣するような連続殺人が起こった。
「氷の微笑」「羊たちの沈黙」がブレイクして、後を追うように二番煎じを狙った頃の作品です。しかしこの頃の二番煎じは内容が内容だけに見応えがあった。日本でもマークスの山とかあったなぁ。あれもおもしろかった記憶がある。
で本作は、途中で犯人を明かして警察の追撃を追っていくような羊タイプの作品です。それはそれで見応えはあるんだが、どうしても都合のいいように話が進みすぎてしまって、よく言えば優等生映画、さらっと淀みなく見ることができるような映画なのだけども、それは全然くせのない、終わってからおもしろいはおもしろいけど全く感動しないような作品です。
羊の場合、犯人とクラリスの間にレクターというでけぇ悪党がいて、くせがあっておもしろいのだけども、本作は基本的に善VS悪、それもあんまりにもサクサク行き過ぎるから最後に向かってジリジリ責めるような焦燥感もないし、サスペンスと言うよりも普通のドラマを観てるようだった。なんか物足りんのよね。
しかしまぁ、全くおもしろくないというわけでもなくそこそこ観れます。オープニングの方法がいい感じだったので期待したのだけども、全体的にはふつうだった。

キャスト・アウェイ ★★★★☆

Fedexで働いているバリバリのリーマンが貨物飛行機に乗っていると墜落してしまい無人島へ。ろっ骨マニアどうしてるかなぁ。
よくよく考えるとありそでなかった「無人島」映画。題材として作りやすいし、例えば漫画「サバイバル」のようにほっといてもずんずんと展開し、まぁまぁおもしろい話が作れそうだからもっとあってもよさそうなのに、恐らくこのジャンル見るの初めてです。
でまぁ本作も同じようなもので、都会生活に慣れた主人公が無理矢理原始的な生活を余儀なくされ、そこには当然「初めての火」とか「初めての食い物」とか定番のイベントが待っているわけで、それはそれで見てておもろい。やっぱ作りやすいよどう考えても。ほんと、ほっといてもおもろくなるもんなぁ。
ただこの映画でユニークでおもろかったのはジョンソンを置いたことか。彼はしゃべりもしないし、しかしずーっと映ってるし、見てる側がジョンソンの他愛もない登場から、そして別れのシーンまで感情移入できるように作ってあるのは見事だと思った。
ただ時間の関係もあってか、急に4年分を端折ったり、トントン拍子に事が進んだりと「無人島もの」にしては見応えが薄い。もっと、例えば「彼にとって一日の快楽は排便の時だけだった」とかサトルみたいなダメっぷりを描くと人間くさくて良かったのに。あれじゃあ、あんまりにもあのふぇでっくす野郎が格好良すぎる。

LIAR LIAR ★★★★★

世の中嘘ついたもん勝ち、悪いことは嘘で切り抜けることが普通になっている弁護士。それがたたって妻とは離婚、唯一心が通っている息子とも約束をやぶりまくるという始末の悪さ。誕生日に来れなかった父に息子が願ったこと、それがかなって色々。
アメリカのいまんとこ喜劇のトップスター、ジムキャリーが主役の映画。というかそれオンリで成り立ってしかもおもろいから凄い。方法としてはドリフ系の顔芸なんだが、それはもちろんおもしろい事になるわけで、という風におもしろい。
これを卑怯と言うべきか。いや、単純に見てて笑えるのだからOKだろう。ジムキャリーの顔芸やアドリブは役者の芸なんだろうなぁ。
なのでこの映画はストーリーや全体の雰囲気で笑わせるコメディではなくて、ジムキャリーというトップスターが持つ瞬発力、それが全開なのです。しかもそれで笑わせるので凄い。

サボテンブラザーズ ★★★★☆

ハリウッドのおもしろトリオ、アミーゴス。彼らは映画会社をクビになり、行く当てのないところにメキシコからのオファーが。しかしこれが誤解で彼らは見せ物でなく、本当に悪党と戦う羽目になる。
なんちゅうかヘンテコです。まず全体的な流れは勧善懲悪ものなんだけれども、このバカトリオがイチイチおもしろいので、なんだよ垂れ流し映画かよと見ていると実はかなりおもしろがって見ている自分がいるという、結果的にはまってしまいました私は。
くだらねぇ、ばかばかしいです。歌うサボテンがいて、自分達で呼び出した透明剣士を瞬殺して。あのシーンの淡々とした具合、それでも歌うサボテン、なんだか変ーな映像だった。
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
みいご

カポネ大いに泣く ★★★☆☆

栃木の山奥にいる歌舞伎者、海右衛門はナニワブシを習い女房とともにアメリカに行く。そこで出会ったヤクザのガン鉄、アルカポネといろいろ。
あーわからん。なにがって、つながりがわからん。これはもう「あ、清順先生暴走したんだなぁ」て感じだった。
この映画は原作のあるちゃんとしたストーリーを持っているのですがそれは最早放棄、場面場面の愉快さや綺麗さを楽しむような、映画なのかこりゃと思うような作品になってます。
さらに役者が無駄に豪華だけども、あのショーケンの大袈裟っぷりがOKならば結構観れるのではなかろうか。俺はナニワブシはありだったけど、チャップリンはイタかった。田中好子いい。綺麗だった。
しかし、そういう全体の妖しいいかれた雰囲気をぶっ壊してるのが外人部隊であって、変にまともに演技をこうやられると冷めてしまうのが不思議。大袈裟に大袈裟をかぶして、こうなりゃもうわけわからんようにして欲しかった。
要するに、全体がグデングデンなのではなくて、要所要所がグデングデンなのです。だから清順暴走に見える。つーかこんな映画を御老公に撮らせるな。