3億円事件に酷似した1億円強奪事件が起こった。普段はマジメ一筋で通っている普通の経理社員、その実殺しのプロである朝倉。しかし彼の最終目的は1億円程度のカネではなかった・・・。監督村川透、恐らく遊戯シリーズ3部作の集大成的作品。
・・・・・結局わからなかった。「蘇る金狼」?タイトルの意味が。
本作はアクションスター松田優作の集大成的作品であり、もっと言えば村川透meets松田優作全開の作品なんである。まず優作独特の存在感、声質、走り方、色々含めて「かっこよくなければならない」んだけども、もうフツーにかっこよろしい。俳優としての格好良さの突き詰めはああなると思う。
なんというかもう存在自体で決まってしまうもんで、あんな風に存在が格好いいのは希、今のところ松田優作ぐらいしか見ていない。
はっきり言えば、話自体は別に対して凄いわけではない。アクション映画に必須の強烈な敵が出るわけでもないし、ドンデン返しもない。これは遊戯シリーズからそう。
しかし観る側は、強烈な敵の活躍(主人公を追いつめることね)とかそのドンデン返しはいらない。もちろん優作演ずる主人公を背景としたドンデン返しはアリだけど、一番見たいのは優作の格好良さなんである。それが全開ならすべて良し。
村川監督の良さは、そういういらないファクターを取り除いて「松田優作格好いいだろ」的スタンスで展開してるところだ。だから優作の映画はいっつもおなかいっぱいになる。
そして村川映画につきものは官能音楽。ラッパ時々フラメンコっちゅう感じであれは優作が持つ存在感にマッチする。とにかく格好いい。それしかない。