大正時代、長崎の遊郭丸山。芸妓は多くが金で売られてきた貧しい家の子である。今や丸山の名歌い手である愛八もそうだった。くんちの季節、愛八の遊郭に万屋のだんながやってきた!
え~まず自分が長崎出身なので、長崎を舞台とした映画には興奮するわけです。というのも、長崎は(とくに市内)山に段々畑のように家が建ってるというのが多くて、住むにはあんまりどうかと思うけども、なんぞを観たり観光したりというのは、そりゃもう江戸時代初期の唯一の対外公益施設だった出島も今は復元されてるし、また維新の時代にそれこそ丸山は異人さんもやってくる、吉原や祇園とは一風変わった遊郭として志士や貿易商に愛され、自然といろんな名所旧跡が残っててそれが映画ではここぞとばかりにババーンとでてくるからうれしく興奮するんです。
上の文がめちゃくちゃなのも、滅茶苦茶故郷を愛しているという証拠だ。あらすじのとこで書いたくんちというのは祭の名前で、竜のようなものを棒でウネウネさせてジャンジャラジャンジャラ、これが代表的だけども、それ以外にも色々へんてこなギミックが登場しておもろいのでくんち見に、それだけのために長崎来るという人も多い。たしか9月か10月頃だったと思う。
ここで長崎話は終了。きりない。
で映画自体は吉永小百合meets渡哲也という往年の黄金バッテリーが主演で、この二人のショットだけでもそれはそれは様になる。
題字ぶらぶら節にも関係するが、この映画は歌の美しさが際だって、愛八姉さんの堂々とした歌いっぷり、踊りっぷりに感動する。こういう生一本なシーンだけでも十分堪能できるんだが、やはり一番要となるのは愛八と万屋の関係だろう。