blood the last vampire ★★★★☆

小夜がオニと戦う。
48分と非常に短い映画で、実際すぐ見終わってしまう。それだけにストーリーもそんなにひねったりすることなく、まあアニメらしいといったら至極アニメらしい映画ではある。ただこの映画が他のアニメ映画と異なる点は、それが単なる映画としてでなくて、”未来のアニメの習作”的ポジションで作られている点だろう。
アニメにCGを合成するのは(というかコンピューターでアニメをつくる)、3・4年前からあったようなことで、例えば「青の6号」とかはもう、フルCGでできたようなアニメでストーリー云々かんぬん以前にアニメの可能性というか、実写との棲み分けのような、これまた”未来のアニメの習作”だったわけである。
でまあそれを凝縮して48分で見せたのが本作で、これが寺田克也の絵をもうバリバリに使いまくり、妖怪大戦争になってる。妖怪が咆哮をあげるシーンは実写映画以上に映画映画しててかっこいいし、アニメならではの素材よろしく、この世のものでない映像が血をブシャーっとぶちまける様、大層なものを見せてもらった。
一応ストーリーの含みもあるわけで、小夜がぽつりと漏らす一言に後々わかる含みがあったり、初っぱなで「オリジナル」というフレーズがありそのタイトル、これはつまりそのあああれかと、そうしたらばラストに自分でぶった切ったオニさんを愛でる小夜の図、ということも納得できるわけである。
アキラののりが好きなら、面白いんじゃなかろうか。

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