<%@page import="java.sql.*"%> <%@page import="atmarkit.MyDBAccess"%> <%@page contentType="text/html;charset=EUC-JP"%> 各種ブラウザに対応するということ
PC

各種ブラウザに対応するということ

毎年恒例のMacWorldというMacintoshの展示会がサンフランシスコで行われたそうだ。私は当然そんな企業のイベントなどノーマークだったが、Macフリークの間ではこれらを(特にSteve Jobsの基調講演を)毎回細かくチェックする。新製品のお広めの場だからだ。
 で、今回の目玉はというと、新製品がでっかいPowerBookとちっちゃいPowerBook。新作ソフトが、今後Macの標準ブラウザとなる予定のSafariというWebブラウザ(ただしまだβ版)だった。PowerBookに関してはまだ買い替えの時期ではないのでとりあえずスルーして、問題はブラウザ。現在のMac標準ブラウザといえば、MicrosoftのInternet Explorer for Mac Ver. 5.2(Mac OS Xの場合)なのだが、このブラウザ、とにかくとてつもなく重い。おまけにかなりでかいバグ持ち。とどめにIEの名を冠しているのにWindows版IEとそんなに互換性が高くない。というまさに「ザ・クソブラウザ」。そんな訳で私もMacに関しては色々とブラウザを渡り歩き、現在のChimera Ver. 0.6にたどり着いた。
 そのような状況であるため、私も標準ブラウザがマシな物になるのには歓迎で、このSafariも早速ダウンロードして試用している(この日記もSafariから書いている)。使用感は上々。Webを巡回すると、続々と不具合が発見されているようだが、まだβ版ということを考えるとまずまずの出来ではないだろうか。一番問題である速度もIEに比べると雲泥の差だし(Chimeraに比べると同じ位かな)。
 で、ユーザーサイドとしては歓迎すべき新ブラウザだが、サイト製作者にとってはまたブラウザ間互換性問題に悩まされることになるのだろうと思う。というのも、このSafari、HTMLレンダリングエンジン(HTMLを解釈して画面に表示するソフトウェアの部分)に、KDEプロジェクトのKHTMLという物を使用しているのだ。
 現在、世間一般でもっともよく使用されているブラウザはInternet Explorer。この根幹をなすIEコンポーネント(当然レンダリングエンジンも含む)は現在のWindowsでは標準で入っており(というよりWindows全体の中核部分)、Windows向けのほとんどのタブブラウザもこれを使用している。と言う訳で、ブラウザの動作チェックにはまずIEを用いる。
 で、その他のブラウザだが、かつての王者、Netscapeは、旧ブラウザ(Ver.4以下)と新ブラウザ(Ver.6以上)でレンダリングエンジンが全く違っており、このどちらに対応させるか、もしくは両方対応させるか、はたまたどちらも切り捨てるのか、というのがWeb製作者の最初の関門となる。ちなみに、Linux方面で人気の高いMozillaやGNOME付属のブラウザGaleon、私のMacでのメインブラウザであるChimeraは新Netscapeと同じレンダリングエンジンであるGeckoを使用しているので、新Netscapeをフォローすればこれらもフォローできる。まあ開発順から行けば、まずGeckoを作成して開発者向けブラウザであるMozillaを作り、そのMozillaの体裁を整えてNetscapeが作成されているのだが。
 で、この関門を越えると次に対応すべきなのはMac版IEだと思うのだが、どうもMac版IEはWindows版と同じような物だと理解されている部分があるようで、Mac版IEに対応と銘打ってあるサイトはあまり見たことが無い。
 これらがカバーできれば、次は新興ブラウザであるOperaに対応させたいと思うのが人情だろう。Operaは最速ブラウザを謳うブラウザで、シェアウェアであるが、無料でも問題なく使用可能(ウインドウの一部分に広告が入る)であり、確かVer.6あたりから日本語版も出ているので、今までIEしか使用していなかった人は一度試してみるのもいいかも知れない。そんな訳でこのOpera、徐々にユーザー数を増やしているので、これに対応させるのも無駄ではないと思う。
 この他Mac用にOmniWebやiCabといったブラウザもあるのだが、これらを念頭に置くサイト作成者などいないと思うのでパス。で、今までならここまでが互換性の考慮範囲だったのではないだろうか。そこに登場したのがSafariだ。今までKHTMLを使用したブラウザは多分KDEのKonquerorのみ。レンダリングの正確さと早さについては以前もちらっと評判を聞いたことはあるが、何しろユーザーの規模が無視できるくらいの小ささ、おまけにこれを使うような人たちはいわゆる「わかっている」人が多いので(昨今のLinuxブームを考えればそうとも言えないかも知れないが)、特に問題にはならなかった。ところが、SafariがMacの標準ブラウザとなれば一気にユーザーベースが広がる。しかもショッピングサイトのヘビーユーザーになりそうなMacユーザーだ。商用サイト作成者はこの動作チェックも落とせなくなるだろう。そうなれば、工数を考えても今までチェックされてきたブラウザのどれかは対象から落とされることになりそうだ。真っ先に標的になるのは旧Netscapeだろうな、やっぱり。俺も仕事でやるとしたら落としたいし。CSS周りのバグが多いので。次はMac版IEかな。標準ブラウザの地位から落ちるだろうから。

 なんて書いてきて、結局何が言いたかったかというと、せっかくブラウザも大量にあることだし、このサイトもブラウザ表示チェックでもしようかなあと今考えています、ってことだ。かつて左側のコンテンツ欄にも「表示確認ブラウザ一覧」という項目を設けていたが、ページを作ることなく消してしまったしね。さて、まずはこの無駄に長い日記、ちゃんとSafariから登録できるかな(出来なかったら泣く)。